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2016 Fiscal Year Research-status Report

銀ナノ錯体バイオチップを用いた尿路上皮癌の超高感度診断法

Research Project

Project/Area Number 16K15696
Research InstitutionResearch Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses

Principal Investigator

西村 和郎  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 泌尿器科主任部長 (80303957)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中山 雅志  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, その他 (40379178)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywords尿路上皮癌 / ヌクレオソーム
Outline of Annual Research Achievements

銀ナノ錯体バイオチップを用いて、血中遊離ヌクレオソームを解析することにより、尿路上皮癌の早期診断、病期予測などが可能か検討するため、本研究を開始した。
尿路上皮癌患者30例およびコントロールとして泌尿器良性疾患患者(主として前立腺肥大症)30例を対象に、血液を採取し、血清分離後、-20℃で保存した検体を用いて、蛍光顕微鏡によるヌクレオソームの自家蛍光観察を行った。ヌクレオソームはバイオチップの吸着物質として観察され、そのサイズ、形態を比較した。癌患者と良性疾患患者の検体を比較すると、癌患者の検体の吸着物質の方が大きい傾向を認めた。吸着物質のサイズについては、尿路上皮癌の悪性度、病期と相関するか検討中である。
しかし、個々の検体におけるサイズや形態のばらつきが大きかった。従って、吸着物質の形態の違いから癌あるいは良性疾患を鑑別することは、困難であると判断した。その主な理由として、蛍光顕微鏡は癌を特定できる蛍光波長分解能を有していないためであると推測した。波長分解能を高めるための重要な要素としては光源と蛍光の最適な波長選択であり、現在は、分光器を用いて励起・蛍光波長の特定を検討している。
一方、バイオチップからより多くの蛍光を発する照明方法の検討として、蛍光顕微鏡同様の落射式及び照射条件が容易に変更できる斜入射式の2つの方法を検討中である。
また、同一患者の検体における再現性を検討したところ、検体の凍結と融解を繰り返すことによって、吸着物質のサイズや形態が影響を受けることが判明し、凍結を行わない保存血清を用いて現在は検討を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

蛍光顕微鏡による銀ナノ錯体バイオチップ上の吸着物質の形態の違いのみで、尿路上皮癌と良性疾患を鑑別することが、困難であることが判明し、蛍光による検出方法を変更した。
検体を-20℃で凍結保存し、解析の際に融解させて、吸着物質を観察するという作業を繰り返すことによって、吸着物質の形態が影響を受け、再現性が得られ難いことが判明し、検体の保存方法を変更した。

Strategy for Future Research Activity

最適な波長を選択するため、分光器を用いて励起・蛍光波長の特定を検討している。
バイオチップからより多くの蛍光を発する照明方法として、落射式及び斜入射式の2つの方法を検討中である。血清は凍結を行わず、4度に保存したものを用いている。

Causes of Carryover

研究協力者である神戸マイテック研究所において、分光器による励起・蛍光波長の特定ならびに蛍光の照射条件を検討中であり、次年度にこちらに支出するため、当該年度のバイオチップ試薬材料費は支出しなかった

Expenditure Plan for Carryover Budget

バイオチップ吸着物質の蛍光による検出方法を最適化し、尿路上皮癌患者ならびに良性疾患患者の血清、尿検体を用いて、吸着物質の画像解析を行い、臨床データと比較検討する。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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