2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Disaster Anshin/Relief as New Discipline
Project/Area Number |
16K15882
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Research Institution | Shitennoji University |
Principal Investigator |
山本 あい子 四天王寺大学, 看護学部, 教授 (80182608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00172792)
増野 園惠 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 教授 (10316052)
伊藤 ちぢ代 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 客員教員(教授) (50196680)
渡邊 美保 高知県立大学, 看護学部, 講師 (70571313)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 災害 / 安心 / 安全 / 文理融合 / 方略 |
Outline of Annual Research Achievements |
安心概念の明確化に向けて、災害と安心・安全関連で研究を行っている研究者のリストアップの継続、面接の依頼と、承諾者に対する安心のとらえ方の面接を実施した。面接対象者は、安心・安全関連の文献の著者、また学会等で災害と安心・安全に関連した研究を実施している研究者をもとに実施し、10数名の研究協力候補者を得た。研究目的・方法等を説明し、面接の協力依頼を行った結果、5名から研究協力承諾を得ることができた。研究協力者数が少ないのは、安全について研究をしているが、安心については行っていない、予定が合わない等の理由であり、最終的に3名の研究協力者を得た。研究協力者の学問領域は、構造力学、耐震力学(建築学)、波動力学(土木工学)である。 結果、安心とは、安全が長く持続すること。今、安全でも安心にはならず、それが長期間継続することが必要。また人命が保たれること。安心の必要条件は安全であり、それを増加させることが安心につながる。その一方、安全とは、①100%の安全はなく、常にリスクは伴い、リスクについて表現することは可能。②家屋が崩壊して暮らせなくても仕方がないというように、どこかで線引きが必要。過剰な安全は望まない。③個人の権利を侵害してはいけないが、公共の福祉とのバランスからみることも必要。Initial cost + Life cycle costで考える。④安全とは数として客観的に捉えられるものであり、安心の必要条件であると考えている。(3)安全を作り出す方法としては、設計基準の設定、品質管理を実施し大丈夫を担保する、共助の構築等がある。また安全を担保した上で、安心であることを目に見えるように示し、人々は何をするのか、その具体的方略を伝えること。本研究における調査協力者数の少なさは、災害と安心研究者の少なさを反映しているが、災害が多発している現在、引き続き、災害と安心の探索や必要である。
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