2017 Fiscal Year Research-status Report
エビデンス・マップを用いた補完統合医療の安全性と効果の体系化
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16K15940
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
片岡 弥恵子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70297068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小黒 道子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90512468)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 周産期 / エビデンス / 補完統合医療 / システマティック・レビュ / 助産学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、妊産婦への統合医療に関する実態調査を実施した。研究協力施設は5か所の病院(1か所)、診療所(2か所)、助産所(2か所)であった。妊娠35週以降の妊婦241名に質問紙を配布したところ、有効回答率は77.6%であった。質問紙は、対象者の特性、セルフケアとしての統合医療の活用状況、医師や専門家による施術及び処方、認知度・興味に関する質問で構成した。本研究は、聖路加国際大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(17-A068)。その結果、妊娠期に統合医療の療法を受けていたのは27.3%であり、最も多かったのは整体であった。セルフケアとして1種類以上の療法を活用していた妊婦は75.4%であり、サプリメント摂取(47.6%)、ウォーキング(32.1%)、ハーブ(20.3%)、灸(17.1%)、ヨガ(17.1%)の順で多かった。活用数の平均値は1.98(SD=1.8)であった。そのうち活用方法について医療者に相談していた者は27.0%であった。セルフケアとして活用していた妊婦の特性としては、高学歴、初産婦であった。情報源として最も多かったのは「友人・家族」であり、医療者に中では、助産師、医師の順であった。活用の目的は、体調不良・マイナートラブルの改善が最も多かった。また、興味のある療法は、マッサージ(52.9%)、ヨガ(52.9%)、アロマセラピー(47.6%)の順であった。 研究結果より、統合医療に関して妊婦が活用している療法や情報源、目的等の実態が明らかになった。エビデンスギャップがある療法について考察された。なお、妊産婦への統合医療に関する実態調査は、対象者数の増加に向けて、引き続き継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
妊産婦への統合医療に関する質問紙調査の研究協力施設を探すのに時間を要したためである。現在、研究協力施設にてデータ収集を実施中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、質問紙調査について、新たな研究協力施設2か所に依頼を行っている。これらに研究協力施設での調査を進めて研究対象者を増やしていく。
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Causes of Carryover |
(理由)研究協力施設を探すのに時間を要し、計画通り質問紙調査が終了しなかった。 (使用計画)研究協力施設、対象者数を増やすため、引き続き質問紙調査に使用する予定である。
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