2018 Fiscal Year Annual Research Report
Support system for cancer patients with young children
Project/Area Number |
16K15949
|
Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
小嶋 リベカ 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, ホスピタルプレイスタッフ (80746321)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里見 絵理子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (40543898)
阿部 泰之 旭川医科大学, 大学病院, 講師 (40447090)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 子どもをもつがん患者の困難感 / 未成年の子どもをもつがん患者支援 / 親子間コミュニケーションの促進ツール / 子どもをもつがん患者と関わる看護師の困難感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、子どものいる若年がん患者への支援は専門家のいる限られた病院のみで行われてきたが、医療関係者が家族支援を行うための汎用性のあるモデルの構築を目指してきた。その家族全体への支援の質の向上に必要な情報及び将来的な支援のあり方を検討するために、①がん患者の子どもへの支援の必要性、②子どもをもつがん患者とその家族への支援の必要性を明らかにすることを目指した。 具体的には、初年度と次年度は、実態を把握するために、子どもをもつがん患者を支援する上で看護師が抱える困難に関する実態調査を行い、主に②を明らかにするためには、子どもをもつがん患者と家族ががん罹患後に抱える困難感や不安に関する実態調査を行った。それらのデータ解析結果を反映し、研究の最終年度は、支援の汎用化を目指した具体的な家族支援のあり方を多職種間で意見交換と考察を重ね、支援に用い得る冊子(「だいすきなあなたへ~おやこでいっしょにてづくりノート~」)を作成した。さらに、若年がん患者に接している医療者を対象としてアンケート調査および子どもをもつがん患者の困難感に関するアンケート調査の解析結果について、国内外の複数の学会で精力的に発表および論文執筆を行い、子どもをもつがん患者とその家族への支援の重要性について働きかけをした。 3年間に亘る研究成果は、主に2点ある。まず、未成年の子どもをもつがん患者、またその家族に関わる看護師が抱える困難について、実態調査を通じて具体的に把握されたこと、次に、がん患者の病期を限定せずに臨床にて用い得る親子支援ツールが作成されたことである。 そのことは、専門家以外の医療従事者が、子どものいる患者のニーズに沿った家族支援の全国的な実践に貢献し得るだけでなく、がん患者とその子ども間のコミュニケーションを促進するためにアプローチし得る支援のあり方が提案された観点から高い意義があることと言える。
|
Research Products
(11 results)