2016 Fiscal Year Research-status Report
在宅ケアの安全性を高めるチームワーク構築と向上のプログラム構築の研究
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16K15994
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
金澤 寛明 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (40214431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦松 雅史 東京医科大学, 医学部, 講師 (00617532)
羽生 春夫 東京医科大学, 医学部, 教授 (10228520)
小松原 明哲 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80178368)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地域看護学゜ / チームワーク / 安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、多職種が関わる在宅ケアにおけるチームワーク構築および向上とそれによる安全性の担保を可能とするために、我が国の在宅ケアにおけるチームワークの構成要素とそれに対応した具体的なアプローチを明確化、具体化し、その有効性の検証を行うことを目的とした。 そのために当該年においては、安全性に直結するチームワークのあり方に関して、安全学、産業心理学分野などを中心に安全性とチームワークに関する先行知見の洗出しと整理を実施すると同時に、当該課題に関する進展が大きい、航空領域分野、さらには隣接分野におけるチームワークの要素の抽出と整理を実施し、在宅ケア領域におけるその適応可能性の検討を行った。 くわえて、事故事例などの分析を通して、事故事例にチームワークに関連する要素がどのように関係しているかに関する検討を行うために、在宅ケアにおけるチームワークの課題を洗い出した検討を行った。 さらにこうした作業結果を補完するために、現場で在宅ケアを担う専門職を対象にしたフォーカス・グループインタビューを実施しするための準備作業と安全性に関連するチームワークの構成要素における論点の整理を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画においては、既存データに基づいた在宅ケアにおけるチームワークの課題を洗い出しに関してFunctional Resonance Analysis Method(FRAM)を用いて検討を行うと同時に、この検討を補完するために、現場で在宅ケアを担う専門職を対象に、フォーカス・グループインタビューを実施する予定であったが、対象者の選定に課題が生じ、準備作業に留まってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、現場で在宅ケアを担う専門職を対象に、安全性に関連するチームワークの構成要素に焦点をおいたフォーカス・グループインタビューを実施する。 次いで、介護施設におけるケアの安全性向上を意図した、チームワーク構築に関するプログラムの検討を行う。具体的には当該プログラムにおいて議論されているチームワークの構成要素と、前年度に実施したフォーカス・グループインタビューにおいて見出された、チームワークの構成要素を照らし合わせる形を通して、我が国の在宅ケアにおける安全性向上に寄与しうるチームワークの構成要素の同定を試みる。 先の作業により同定された在宅ケアにおけるチームワークの構成要素の構築を促し、向上させることとなる、内容の検討を行う。具体的には、当該プログラムの我が国の在宅ケアにおけるチームワーク構成要素に適合的な部分を利用し、その日本版在宅ケアチームワーク構築プログラムを構築する。
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Causes of Carryover |
当初予定していたフォーカス・グループインタビューによる調査が準備段階に留まってしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
準備が完了しているフォーカルグループインタビューによる調査を実施する。さらに対象としているプルグラムの検討に際して、必要とされる費用として使用する予定。
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