2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K16250
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
青木 美紗 奈良女子大学, 生活環境科学系, 講師 (50721594)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 倫理的消費 / 農産物消費 / 消費行動 / 農産物直売所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、環境に配慮した地場産の農産物に限定して購入特典を提供することによって倫理的消費を拡大させている実例を研究対象とし、消費者の意志と行動を分析することによって、農産物の倫理的消費を促す文脈要因を明らかにすることである。 平成29年度は、環境に配慮した農産物に限定して購入特典を提供している農産物直売所において、利用者のアンケート調査を実施した。平成29年6月に約3週間かけてアンケート票を約2300名の利用者に配布し、そのうち493名より回答を得た。アンケート調査票の内容としては、回答者の属性に加えて、農産物購入時に重視していること、当該農産物直売所を利用する理由、環境に配慮した農産物に対する認知度、地産地消や地域の農業に関する関心度などを盛り込んだ。 また、回収したアンケート票のデータを入力し、データ分析を実施した。回帰分析や因子分析を行い、継続的に環境に配慮した農産物を購入している消費者とそうではない消費者の違いについて統計的に明らかにしようとしている。データ分析は現在も継続中であり、倫理的消費を誘引する要因を追及している。 このアンケート調査の分析をより深めることによって、当該農産物直売所で環境に配慮した地場産の農産物を購入する人としない人の違いを全体的に把握することができると考えられる。さらに、自由記述欄にもさまざまな意見が書かれていたため、倫理的消費行動を引き起こす文脈要因について、具体的な要因を把握できる可能性があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画では、平成29年度中にアンケート調査とインタビュー調査の双方を実施する予定であったが、アンケート調査の分析にやや時間が必要となったため、インタビュー調査に取り組むことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年6月~7月にインタビュー調査対象者の選定を行い、8月~9月に農産物購入に関するインタビュー調査を実施する予定である。また、アンケート調査結果については5月に学会にて研究発表を予定している。
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Causes of Carryover |
平成29年度に実施を計画していた、農産物直売所利用者へのインタビュー調査を実施することができなかったため、予定していた予算の執行ができなかった。次年度は、このインタビュー調査を実施するとともに、学会での発表にも取り組む予定である。
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