2016 Fiscal Year Research-status Report
短距離疾走速度と接地パラメータの関係とトレーナビリティ
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16K16552
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
信岡 沙希重 福岡大学, スポーツ科学部, 講師 (10759260)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 走運動 / トレーニング / 足部アーチ / スプリント |
Outline of Annual Research Achievements |
疾走能力の向上は様々なスポーツや身体教育の現場における重要な課題である。走速度を決定するピッチとストライドには、接地時間や接地期の力発揮が影響するにも関わらず、地面と接する足部の特性や接地動作と走速度の関係は明らかにされてこなかった。本研究では、身体的な成熟がほぼ完了している大学短距離選手を対象とし、モーションキャプチャシステムや床反力計を用いた動作分析と足部アーチの形状、スティフネス及び足趾筋力などの計測機器を用いて収集したデータを基に、以下の課題を研究期間内に明らかにする。Ⅰ)最大走速度が異なる走者間(高速群vs低速群)における足部のアーチ及び接地動作の違いと、Ⅱ)接地時間や走速度を高めるために必要な足部の機能や接地動作の改善するトレーニング法の効果の検証を行い、走速度と接地動作及び足部の機能との関係を明らかし、走パフォーマンスの向上に寄与することを目指す。1年目は、本研究における重要な測定指標である異なる荷重が加わっている際の足部アーチ高を測定するために、被測定者を椅子に座らせた状態で、90度に屈曲した膝関節上部に当てたパッドをネジで上下することで安全に足底への荷重を調節し、デジタルノギスで足部アーチ高を計測できる装置を企業と共同開発することができた。また、同装置を用いて、異なる荷重時のアーチ高計測を大学陸上競技者の男女を対象に実施し、スプリント走時の速度、ピッチ、ストライド、接地時間、滞空時間、接地動作等との関連について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の研究計画通り、足部アーチ高の計測装置の開発と、横断的実験を遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の研究計画の通り、足部アーチ構成に関わる足関節まわりの筋群のトレーニングやスプリントトレーニングが足部アーチのスティフネスに及ぼす影響について検証を行う。また、1年目および2年目の研究成果を関連する学会および研究会にて発表する。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた動作解析用高速度カメラが製造終了となり、次年度に新しい製品が製造されることが明らかとなったため、物品費の使用額に変更があった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度製造予定の新規格の高速度カメラを購入するための費用として使用する計画である。
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