2018 Fiscal Year Annual Research Report
Addressing Lifestyle Diseases through Traditional Himalayan Diet
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16K16663
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木村 友美 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (00637077)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | フィールド栄養学 / ヒマラヤ高地 / 生活習慣病 / 食の変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒマラヤ高地(インド・ラダーク地方)における「フィールド栄養学調査」を元に、本研究では生活習慣病の改善に寄与することが想定される「新・ヒマラヤ式食事」を、現地の協力者と共に定義し、地域にそくした栄養指導モデルを構築することを目的とした。調査地域において2010年に生活習慣病(高血圧、肥満、糖尿病)と診断された60歳以上の住民を対象にフォローアップを行い、食事内容の調査と生活習慣病の状況を調査した。調査地域を、都市部レー、山村のドムカル村において行うことで、都市と田舎での効果の違いについても比較分析を行った。一例として、チベット・ヒマラヤ高地で食事の中心とされてきたオオムギの摂取は都市部でより少なく、コメの摂取に変わってきた現状があった。オオムギのコメの栄養成分の対比を示すとともに、食の変化の健康への影響を考察した。ラダーク地域においても、近代化・グローバル化の影響により農村から都市へ移住する若者が増加し、農作放棄地の問題が顕在化してきている。オオムギやソバなどの地に根ざした食の復興を、健康食という側面からとらえなおす本研究の試みによって、日常の食習慣の変化や健康意識の向上が事例としてみられた。
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Research Products
(2 results)