2018 Fiscal Year Research-status Report
考古学理論・実践の歴史・哲学的考察に基づく人文学の哲学の基盤構築
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16K16685
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
中尾 央 南山大学, 人文学部, 准教授 (20720824)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 考古学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の計画としては,前年度までの研究内容,特に考古学と自然科学の関係についての考察を深化・発展させつつ,考古学「からの」人文学の哲学の基盤構築を目指すというものであった.具体的には考古学以外の人文学・社会科学(特に人類学・歴史学)との関係性を考察しつつ,これらの分野が考古学に対していかなる意味を持ちうるか,認識論的・方法論的に考察することである. まず,前年度までの研究内容を深化・発展させるという目的については,特に日本考古学の歴史に即して,考古学と自然科学の関係,あるいは考古学における理論の歴史的展開の二点について考察を行い,以下二つの論考を発表することができた. 中尾央.2018.考古学理論との対峙:プロセス考古学とポストプロセス考古学.阿子島香・溝口孝司(監修)『ムカシのミライ:プロセス考古学とポストプロセス考古学の対話』,pp. 1-20,勁草書房. Nakao, H. 2018. A quantitative history of Japanese archaeology and natural science. Japanese Journal of Archaeology, 6(1): 3-22. 前者の論考は日本考古学における理論の展開・役割・意義などを考察した書籍であり,こちらは編集作業にも関わった. 後者の課題については,考古学と人類学や(歴史)社会学など,その関連分野との関係を考察した.成果については学会などでの研究報告をいずれ行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度初頭に別研究機関へ移動したため.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は本研究計画の最終年度であるため,研究成果の総括を行っていく.まず,考古学と自然科学の関係について,そして考古学と関連する人文・社会科学の関係について総括的な考察を行う.この総括的考察を踏まえて,人文学が持つさまざまな意義について検討していく予定である.次に,これらの考察内容について,学会・研究会での成果報告,もしくは論文の形で発表していく.
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Causes of Carryover |
本年度は所属機関の移動が生じたため,研究計画に少し遅れが生じた.次年度使用額については,関連書籍の購入に加え,情報収集旅費などに使用予定である.
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