2019 Fiscal Year Research-status Report
ゲージ・重力対応にもとづく非平衡・非定常現象の解明
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16K17704
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
木下 俊一郎 中央大学, 理工学部, 助教 (20548226)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ゲージ・重力対応 / ブラックホール / 重力レンズ |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、ゲージ・重力対応の実験的検証の手段として、物質上の有限温度量子状態に対応する仮想的なブラックホールの検証可能性について議論した。 宇宙に存在する現実のブラックホールの重要な性質の一つとして、強重力で背後の光源の像をゆがませる重力レンズ効果があげられる。 ゲージ・重力対応が成り立つ場合、ゲージ理論に対応するブラックホールでも同様の現象が起きることが期待される。 そこで有限温度状態に局在化した入力を与えたときの応答から、対応する仮想的なブラックホールの像を構成する手法を提案し、もっとも単純な理論の場合について実際に与えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
緊急を要する手術および入院の必要が生じ、一時的に研究活動ができない期間があった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に取り組んでいたホログラフィックQCDへの円偏光電磁波の印加の解析を推進していく。 また3次元BTZブラックホールなど低次元物理系に対応する時空での動的現象も対象としていく。
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Causes of Carryover |
一時的な入院で予定していた出張などが大幅に減少することになった。 研究期間を延長して研究成果発表のための複数回の出張旅費などとして使用していく予定である。
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Research Products
(4 results)