2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of SOX2 expression through G-quadruplex in cancer stem cells
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16K18908
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯田 圭介 千葉大学, 大学院理学研究院, 助教 (70719773)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | グアニン四重鎖 / がん幹細胞 / SOX2 |
Outline of Annual Research Achievements |
SOX2は、山中因子の一つして知られている幹細胞マーカーであり、皮膚のがん幹細胞 (CSC) を制御している主要な転写因子である。最近、申請者はグアニン四重鎖構造 (G4、DNA中の高次構造の一つ) を安定化する低分子化合物 (G4リガンド) が、SOX2 G4と結合し、CSCの増殖を効果的に抑制することを見出した。本研究では、以上の知見を基盤に、G4を介した内在性SOX2の発現をモニタリングできるがん幹細胞 (CSC) の樹立と、SOX2 G4リガンドによるin vivoでのSOX2の発現抑制効果の検証に取り組む。 SOX2/GFPノックインマウスを用いた発がん二段階実験により、以下の通り、SOX2陽性細胞を取得した。①SOX2/GFPノックインマウスの皮膚に対し、DMBAを塗布し、イニシエーションを行う。②発がんプロモーターとしてokadaic acidあるいはTPA (12-O-Tetradecanoylphorbol 13-acetate) を週二回処理する。③過形成、パピローマ、扁平上皮がん、それぞれの状態で組織を採取する。④採取した組織をコラゲナーゼIで処理し、セルソーターによりSOX2陽性細胞を分取する。 ⑤SOX2陽性細胞がCSCの表現系(幹細胞マーカーの発現、スフェア形成能、造腫瘍能)を有していることを確認する。以上の実験により、SOX2の発現上昇を確認できた。現在、SOX2陽性細胞の培養条件について検討中である。 また、肺がん細胞株を用いた検討により、肺がん細胞株においてはSOX2ではなく、受容体チロシンキナーゼAXLが細胞軟化を伴う運動能亢進・造腫瘍能の促進を導くことを見出している。
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Research Products
(9 results)