2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the involvement of collectin CL-K1 in the pathogenesis of 3MC syndrome and elucidation of its molecular mechanism
Project/Area Number |
16K19045
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
松田 泰幸 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10532252)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | コレクチン / 3MC症候群 / 発生 / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
コレクチンは、自然免疫機能を有することが明らかにされているカルシウム要求性のレクチンである。コレクチンの一つであるCL-K1は、従来のコレクチンと同様、自然免疫機能を有することが明らかにされている。近年、CL-K1の遺伝子欠損と3MC症候群の病態との間に関連性が見い出され、CL-K1が自然免疫機能だけでなく、個体発生および成長発育に関与する可能性が示唆された。本研究の目的は、3MC症候群の治療法確立の可能性を模索するため、これまで自然免疫分子として捉えられてきたCL-K1の個体発生や成長発育に関する知見を得ることである。 平成30年度は平成29年度に引き続きCL-K1と相互作用する新規分子の探索を行った。CL-K1を含むコレクチンは、分子内に持つコラーゲンドメインおよびジスルフィド結合を介して3、6、9量体のようにホモオリゴマーを形成することが明らかとなっている。CL-K1は別のコレクチンCL-L1と類似した遺伝子構造をとっていることから、CL-K1がCL-L1とヘテロ複合体を形成している可能性を考えた。CL-K1とCL-L1を培養細胞中で共発現し、培養上清中に分泌されたCL-K1を抗CL-K1抗体を用いたプルダウン法によって回収し、この回収したCL-K1画分からCL-L1を検出することができた。一方、別のコレクチンであるMBLを比較対象としてCL-K1と共発現させたが、得られたCL-K1画分からはMBLは検出されなかった。このことから、CL-K1は生体内においてCL-L1とヘテロ複合体を形成していることを本研究で示唆することができた。
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