2016 Fiscal Year Research-status Report
地域一般住民における潜在性甲状腺機能障害と動脈硬化・無症候性脳血管障害との関連
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16K19250
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
鳥居 さゆ希 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (30773973)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 疫学 / 動脈硬化 / 潜在性甲状腺機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)倫理委員会の認可 本研究では既存の男性前向きコホート研究において、新たに対象者の血液検体を用いて甲状腺関連ホルモンの検査を行うため、滋賀医科大学倫理審査委員会で追加検査を承認頂いた。 2)甲状腺関連ホルモンの測定 本申請研究費により、2006年から2008年ベースライン調査を実施した男性対象者1,094名のうち、外部委託機関に依頼し、ベースライン調査で既に採取・凍結保存済みの血清検体を用いて甲状腺関連ホルモン(TSH、FT3、FT4)を測定した。 3)統合データベースの構築 血圧測定値、血清脂質、ウェスト周囲径、体脂肪率、胸腹部CT による腹部内臓脂肪や心周囲脂肪などの異所性脂肪の量、胸部CT による冠動脈および大動脈石灰化、頚動脈超音波検査による頚動脈内膜中膜肥厚・プラーク、頭部MRI によるラクナ梗塞・微小出血・白質病変などの無症候性脳血管障害や脳萎縮の評価、24 時間血圧測定・ホルター心電図による不整脈の評価などの追跡調査成績および画像解析結果データを含む、既に構築された基礎データベースに、本申請研究で行い入力した甲状腺関連ホルモンの測定結果を突合し、統合データベースを構築した。さらに、外れ値や欠損値を確認し、データ・クリーニングを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、研究計画通りに、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)データの解析 これまでで得られ入力を完了したデータを用いて、以下の項目につき解析を行う。 1. 地域一般住民における、潜在性甲状腺機能障害の有病率。2. 潜在性甲状腺機能障害と古典的リスク要因、リポ蛋白粒子数など新規バイオマーカー、生活習慣、社会的要因などの心血管疾患リスク要因との関連。3. 潜在性甲状腺機能障害と24 時間ホルター心電図で評価した心房細動などの不整脈との関連。4. 潜在性甲状腺機能障害と胸腹部CT で定量的に評価した腹部内臓脂肪、心周囲脂肪などの異所性脂肪との関連。5. 潜在性甲状腺機能障害と、冠動脈および大動脈石灰化、頸動脈内中膜肥厚およびプラーク、ABI・PWV、そしてラクナ梗塞・微小出血・白質病変などの無症候性脳血管障害などの各潜在性動脈硬化指標との関連。 2)研究成果の報告 解析結果をもとに、漸次研究成果を国内および国際学会にて発表する。また、併せて論文を執筆・投稿し研究成果を公表していく。これらを通じて、潜在性甲状腺機能障害という新しい視点から、動脈硬化および心血管疾患予防のために有益な資料を提供する。
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Causes of Carryover |
凍結保存済みの血清検体を用いた甲状腺ホルモン検査についての費用が当初の見積もり金額よりも少ない金額で検査可能となったこと等により、当初の予定よりも研究初年度の所要額が少額となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
甲状腺ホルモン測定結果を突合した統合データベースについて、膨大なデータとなるため、これらを整備・管理する目的で研究補助員の雇用、および統合データベースを管理・解析するための専用コンピューターの購入等に使用する計画とする。
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