2016 Fiscal Year Research-status Report
全身性エリテマトーデスにおけるRAGE/HMGB1 Axisの病態的関与
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16K19600
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渡辺 晴樹 岡山大学, 大学病院, 助教 (10761132)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / RAGE / 肺血管炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
RAGEノックアウト・ヘテロノックアウト・野生型C57BL/6を用いて、8週齢時にプリスタンを投与し、経時的に体重変化・アルブミン尿の評価を行っているが、最長5か月時点でアルブミン尿は出現しておらず、RAGEノックアウトの腎臓への影響は明らかになっていない。また体重も明らかな差を認めていない。今後は8-9か月まで観察を行い、血清サイトカイン濃度を経時的に観察し、最終的に腎組織の光学顕微鏡標本およびC3 やIgG の沈着について免疫蛍光染色法を用いて評価する。また腎臓、リンパ組織におけるErkやNFκBなどRAGE下流のシグナル分子やIFN signature の発現を評価する。また間質性肺病変の評価も行う。 一方でプリスタン投与早期に肺胞出血(血管炎)をきたし、死亡例も認められるため、生存率を評価するとともに、10週齢時に肺胞洗浄液を採取し、細胞数の変化なども評価している。検体が一定数集まればサイトカインなども評価する予定である。電子顕微鏡による肺血管炎の評価も行う。 またもう1つの研究としてRAGEノックアウトC57BL/6マウスと代表的なSLEモデルマウスであるMRL/lprマウスの戻し交配も行っている。RAGEホモノックアウトC57BL/6マウスオスとMRL/lprマウスメスを交配させ、できたRAGEヘテロノックアウトMRLマウスをMRL/lprオスと交配させるという手順で、現在10世代目を作出している。次年度は本モデルを用いた検討も行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プリスタンモデルについては、検討数を増やす必要はあるが、肺病変の評価も行っており、おおむね順調に推移している。戻し交配モデルも10世代目を作出した。
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Strategy for Future Research Activity |
プリスタンモデルについてはプリスタン投与早期の死亡が多く、肺病変を中心に検討を行っていく。 戻し交配モデルについては計画通りの研究を行う。
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