2017 Fiscal Year Research-status Report
胎児期のカルシウム不足は、仔の成獣期に高血圧や慢性腎疾患を引き起こすのか?
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16K19699
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
山内 壮作 関西医科大学, 医学部, 助教 (00593500)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高血圧 / エピジェネティクス / 子宮内胎児発育遅延 / 慢性腎疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 胎内の低栄養が胎児のエピジェネティクスに影響し、成人期にメタボリックシンドローム(metabolic syndrome:MS)や慢性腎疾患(Chronic Kidney Disease: CKD)を引き起こすことが報告されているが、低たんぱく以外の原因は解明されていない。しかし、申請者はMSの構成因子である肥満、糖尿病に関しては、その新たな原因が低カルシウム(Ca)栄養であることをラットを用いて証明したが、高血圧やCKDに関しては未検討である。また、MSはCKDの発症のリスクを高めるという知見が多数報告されている。そこで、「胎児期のCa不足は胎児のエピジェネティクスに影響し、仔の成獣期における高血圧やCKDの発症率を高める」という仮説を証明する。 【方法】妊娠中に低Ca栄養状態であった母ラットから出生した仔に関して以下の項目を研究する。 ①成獣期において高血圧およびCKDが発症していることを明らかにする。 ②成獣期におけるGCに関する解析をおこなう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Day21において、オス、メスともに実験群はコントロール群と比較して有意に体重が低値であり、Day200のオスで実験群はコントロール群よりも有意に収縮期血圧が上昇していたことは確認出来た。しかし、組織・血清・尿検体を解析中であるが、一部はnegative所見であった。また、未解析の項目や、血清・尿中の各種バイオマーカーが検討出来ていない項目もある。
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Strategy for Future Research Activity |
未解析データの解析および、検討出来ていない組織学的評価、および各種血清・尿中バイオマーカーを測定・検討していく。
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Causes of Carryover |
【理由】各種検体の測定が遅れているため。 【使用計画】方法・計画に従い、適宜速やかにすすめていく。
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