2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K20224
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大越 明 東北大学, 大学病院, 助教 (70772979)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Nrf2 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行頭頸部癌に対する化学放射線治療で発生する口腔咽頭粘膜炎は、しばしば重度の嚥下障害をもたらし患者のQOLを低下させる。粘膜炎緩和法の開発は急務の課題であるが、これまでに有効な治療法は報告されていない。そこで、本研究では新たな視点として酸化ストレス防御に働くKeap1-Nrf2系に注目している。粘膜炎の発症には活性酸素種の関与が知られており、Nrf2活性化は粘膜炎保護に有効と考え着想に至った。Nrf2誘導剤はすでに発がん予防などの効果が期待され臨床応用が進められており、容易に臨床応用が可能になると期待される。本研究はNrf2誘導剤による放射線粘膜炎の緩和効果を実証し、臨床応用につなげることが本研究の目的である。 初年度の研究目標は、Nrf2誘導剤スルフォラファンによる、舌におけるNrf2活性化の確認(野生型マウスおよびNrf2欠失マウスに、スルフォラファンまたは蒸留水を経口的に投与し、舌におけるNrf2タンパク質量をウエスタンブロットで評価する。また、Nrf2の転写活性化を標的遺伝子群の定量RT-PCRで評価する)および非担癌状態のマウスにおける、Nrf2誘導剤スルフォラファンによる放射線粘膜炎の緩和効果の検討(野生型マウスの頭頸部に、放射線を照射し舌の粘膜炎の評価を病理学的に行う。研究に適当な粘膜炎が出現する放射線量を6Gy×5日間程度から増減し決定する。)である。 現在は、野生型マウスとNrf2欠失マウスを繁殖し、それぞれに対し、スルフォラファンによるNrf2活性化を検証している。また、放射線粘膜炎の条件検討をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Nrf2活性化と放射線粘膜炎の条件検討をしており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
Nrf2活性化と放射線粘膜炎の条件検討をすすめる。条件がきまり次第、発癌実験もすすめる。
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Causes of Carryover |
研究はおおむね順調にすすんでいるが、研究室にある試薬などを使用しているため、現状では予算が残っている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究の進行に伴い当初計画どおりの予算が必要になるみこみである。
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