2018 Fiscal Year Research-status Report
モデル動物を用いた口腔粘膜上皮異形成の診断基準を規定する新規マーカーの開発
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16K20445
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
中尾 寿奈 朝日大学, 歯学部, 助教 (30734173)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 扁平上皮癌 / 上皮異形成 / 口腔癌 / 次世代シーケンス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
発がん物質4NQO誘発ラット扁平上皮癌モデルを用い、舌扁平上皮癌の前駆病変である上皮異形成を規定する新規マーカーを見出すことを目的とした。上皮異形成は口腔扁平上皮癌の前癌病変であり、早期発見と診断は重要性があると考えられる。しかしながら現在、組織診断基準はばらつきがあり、それを規定する遺伝子に関してもあまり報告がない。本研究では発がん物質4NQO誘発ラット扁平上皮癌モデルを用い、舌における上皮異形成病変と扁平上皮癌が発生するまで細胞診を用いて上皮細胞の変化を経時的に観察した。そして上皮異形成病変と扁平上皮癌が形成された時点で標本を作製した。病理組織学的所見において、扁平上皮癌は浸潤傾向が明らかであることから客観的判断基準となる形態学的特徴が明らかであるが、上皮異形成と正常粘膜上皮の差を規定する明らかな客観的な形態学時特徴を見出すのは困難である。ヒト上皮異形成検体で消失と出現がみられるCK13、 CK17のタンパクの局在を、免疫組織化学染色方法で検索を行った結果、明らかな特徴は見られなかった。そこで遺伝子発現レベルにおける上記の差を見出すために、コントロール群と扁平上皮癌、コントロール群と上皮異形成のほか、同一個体に生じた扁平上皮癌とそれに連続して生じている前癌病変である上皮異形成との差を検索した。今回遺伝子発現の差を網羅的に検索する方法として、マイクロアレイではなく次世代シーケンサーを用いた方法を選択した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
病理組織学的所見より上皮異形成検体と分類することが困難であり上皮異形成と正常粘膜比較するための検体数を増やしたため次世代シーケンス解析に用いる検体の抽出に時間がかかり、結果として解析をするのが遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子発現の差を検討を目的に現在次世代シーケンスを用いた解析をおこなっており、その結果より得られた正常粘膜と上皮異形成、正常粘膜と扁平上皮癌に加え、上皮異形成と扁平上皮癌の間にみられる差が、ヒト舌前癌病変、扁平上皮癌検体にもみられるかqRT-PCR法を用いてmRNAの発現量を検索する。
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Causes of Carryover |
今年度、次世代シーケンス解析に特化している業者に解析を委託した。解析項目のいくつかは今年度に終了したが、今年度内に終了しなかった項目も生じたため。次年度も解析を続行する。
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