2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of line of vision on muscle activity in moving from a sitting to standing position
Project/Area Number |
16K20718
|
Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
佐藤 正樹 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (30570163)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 起居動作 / 視線 / 表面筋電図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、椅座位で真正面を向いた状態を視線角度0度、30度上方を見上げた状態を視線角度30度、45度上方を見上げた状態を視線角度45度と定義した。また、視線を固定しない起立動作(以下、通常)も実施した。対象者は18名で、年齢21.5±1.6歳、身長161.0±7.4cm、BMI20.6±1.1であった。 起立動作の所要時間は、通常2.2±0.3秒、0度2±0.3秒、30度2±0.2秒、45度1.9±0.4秒であった。上半身の最大傾斜角度に至るまでの時間は、通常0.9±0.2秒、0度0.8±0.1秒、30度0.7±0.1秒、45度0.7±0.2秒であった。椅座位から前傾、前傾から起立までの所要時間の比率は通常では約1:1、30度や45度では約1:2となり、この結果は、起立動作介助時のタイミングや被介助者への声掛けに時に役立てられると考える。 測定した表面筋電図は、%MVCに変換し積分値を算出した(以下、筋活動量)。各導出筋の筋活動量を通常、0度、30度、45度の順に示す(単位は%・秒)。左胸最長筋(7.83、7.12、6.99、6.41)、同右(8.3、6.92、6.67、6.28)、左大臀筋(3.97、3.39、3.47、3.46)、同右(6.46、5.87、5.47、5.67)、左大腿直筋(8.1、8.23、9.08、9.44)、同右(7.18、7.43、8.23、8.99)、左大腿二頭筋(4.86、4.68、4.91、5.15)、同右(4.49、4.19、4.39、4.45)、左前脛骨筋(5.17、6.33、7.09、7.9)、同右(5.1、5.64、7.04、7.84)、左腓腹筋(2.54、2.45、2.64、2.43)、同右(2.99、2.8、2.8、2.55)という結果であった。腰部の胸最長筋は視線角度が大きくなるにつれ筋活動量が低下し、下肢の前面の筋肉(大腿直筋と前脛骨筋)では視線角度が大きくなるにつれ筋活動量が増加した。 安定性の評価を100mmのVASで実施したが、その結果は視線角度により低下するものの全て安定の範囲内であった。
|