2017 Fiscal Year Research-status Report
高齢者ショートステイ施設における看護・介護連携による急変時対応の検討
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16K20812
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Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
横山 詞果 群馬医療福祉大学, 看護学部, 助教 (30642467)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者ショートステイ / 急変時対応 / 介護看護連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅療養の推進に伴い、介護ニーズと医療ニーズを併せ持つ高齢者は増加している。近年の家族構造の変化が影響し、在宅療養者を介護する家族の負担も増加している。在宅療養を支援する介護保険サービスに、ショートステイがあるが、医療ニーズへの対応が難しいことが指摘されている。そのため、本研究では、在宅療養を支援する高齢者ショートステイ施設において、介護職と看護職が実践している急変時対応の現状を明らかにし、円滑かつ安全な急変時対応の在り方を検討していくことを目的とする。 現在までの進捗状況は、高齢者ショートステイ施設長へのアンケート調査および介護・看護職へのインタビュー調査を実施し、8施設より調査協力が得られ、各職種において計20名の調査データを収集した。現在は、調査データの収集継続およびアンケート調査の集計、インタビュー調査の分析をおこなっている。 各調査により、ショートステイ施設スタッフの急変時対応時の精神的負担が強いことが明らかになった。また、ショートステイ施設における急変時対応の困難点として、高齢者の急変時の早期発見の難しさに加えて、短期間の入所による利用者の全体像の把握の困難さ、視点の異なる看護職と介護職の連携の難しさ、個人の対応能力のばらつき、家族対応の難しさ等が明らかになっている。次年度は、ショートステイ施設の特性別に区分し、より詳細にデータを分析し、在宅療養を支援する介護保険サービスとして、利用者および家族の安心した療養生活へ寄与できるよう、介護職と看護職の連携によるショートステイ施設の急変時対応における課題と対策を検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象施設の職員の異動や施設内の感染対策、また施設職員の通常業務を優先していることによる急な業務等により、調査スケジュールに変更が生じため、当初の計画よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力への同意が得られている施設のアンケートおよびインタビュー調査を継続し、データ収集を完了する予定である。各調査のデータは、施設特性、利用者およびスタッフの特性、勤務状況別にデータの分析を進めていき、高齢者ショートステイ施設における急変時対応の現状を把握し、利用者および家族の安心した在宅療養を支援するための課題について検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
各調査データ収集の遅れがあるが、使用項目には変更はない。データ収集の継続および分析のために必要な文房具・書籍および交通費・謝金にあてていく。また、最新情報の収集ならびに研究発表のための学会参加費および旅費、論文執筆および投稿にかかる費用として使用する予定である。
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