2019 Fiscal Year Annual Research Report
The effectiveness of collage work against a feeling of loneliness in elderly individuals
Project/Area Number |
16K20839
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
成澤 明 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 講師 (80710061)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 孤独感 / 通所介護 / コラージュ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者の孤独感を緩和する方法として、コラージュの有効性を検証することである。具体的な目的は、1.高齢者の孤独感の程度によるコ ラージュの特徴を明らかにすること、2.高齢者の孤独感に対するコラージュの有効性を検証することである。 平成28~30年度にかけて、クロスオーバーデザインで実施し、研究対象者を2群(「介入先行群」・「介入後行群」)に分け、コラージュ制作を1か月に1回(計3回)実施した。平成30年度では、作成したコラージュ作品から高齢者の孤独感の程度による特徴を分析し、孤独感に対するコラージュの有効性について分析を進めた。 調査対象者は、A県4施設の通所介護サービスを利用している地域在住高齢者32名のうち、同意の得られた21名(男性:3名、女性18名)であった。 孤独感尺度得点によるコラージュの特徴では、コラージュ制作前の改訂版UCLA孤独感尺度得点の平均得点は35.23(SD±11.16)点であり、初回のコラージュ制作において、切片数の平均は13.43(SD±5.89)枚であり、貼付内容は、自然・風景が20名(95.2%)、3.67(±2.46)枚で最も多かった。孤独感尺度得点の平均点で2郡に分け、比較したところ、孤独感得点の高低と貼付内容に有意差は認められなかった。 コラージュの有効性では、孤独感尺度得点、フェイス・スケール、生理学的指標についてコラージュ制作前後で平均値を比較したところ、孤独感尺度得点は有意差が認められた(p=0.012)。また、フェイス・スケールでは、1~3回目全てで有意差が認められ、気持ちの変化がみられた(p=0.001)。生理学的指標において、血圧・脈拍では有意差は認められなかった。自律神経機能では、活動の大きさで有意差が認められ(p=0.002)、回復力で有意な傾向が認められた(p=0.064)。
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