2017 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師の夜間・休日オンコールが自己効力感、多職種・多施設連携に与える効果
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16K20840
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
大木 正隆 東京工科大学, 医療保健学部, 准教授 (00459166)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 訪問看護 / オンコール / 多職種・多施設連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、平成28年度に作成した訪問看護ステーションの基本情報に関する調査票、訪問看護師の夜間・休日オンコールの現状を把握するための調査票、および自己効力感に関する尺度、多職種連携に関する尺度を用いて調査を実施した。訪問看護師の夜間・休日オンコールの現状を把握するための調査票については、平成29年度に現場の訪問看護師4名に2度にわたるパイロットスタディ(予備調査)と学識経験者からの示唆を得て完成したものを使用した。 対象は東京都訪問看護ステーション協会ホームページ(2017.8.31)に掲載されていた489の訪問看護ステーションの訪問看護師とし、往復葉書を使用して調査協力を募った。研究参加への条件として夜間・休日の体制をとっている訪問看護ステーションであることとし、154の訪問看護ステーションから合計875名の訪問看護師の調査協力希望の返信があった。調査協力希望のあった154の訪問看護ステーション875名に調査票を郵送し、最終的に128の訪問看護ステーション(有効回答率83.1%)から711名(有効回答率81.2%)の返信があった。 128の訪問看護ステーションの概要は、設置主体では営利法人(株式会社)が最も多く51箇所(39.8%)であり、看護職の平均職員数は5.8±3.32人、夜間・休日のオンコールの携帯電話の持ち方については、1人/日体制が71.7%、2人/日体制が25.2%、その他2.4%であった。またひと月の夜間・休日の電話回数は、平均19.8回、夜間・休日の緊急訪問回数は平均4.8回であり、内容としては「療養者本人の不安や精神状態に関すること」が最も多く、以下順に「排泄に関すること」、「痛みに関すること」、「発熱に関すること」、「呼吸状態に関すること」であった。 次年度は訪問看護師からのデータを集計・分析していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は以下の手順で調査協力の依頼を募り、おおむね分析に必要なデータ数を収集することができているためである。 研究対象として、東京都訪問看護ステーション協会ホームページ(2017.8.31)に掲載されていた489の訪問看護ステーションへ往復葉書を使用して調査協力を募り、154の訪問看護ステーションから合計875名の訪問看護師の調査協力希望の返信があった。調査協力希望のあった154の訪問看護ステーション875名に調査票を郵送し、129の訪問看護ステーション(回収率83.7%)から128の有効回答(有効回答率83.1%)が得られた。また729名の訪問看護師(回収率83.3%)から711名の有効回答(有効回答率81.2%)が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は平成29年度に得られた主に訪問看護師のデータを集計・分析し、訪問看護師の夜間・休日オンコールが自己効力感、多職種・多施設連携に与える効果を明らかにする予定である。 データの集計・分析には平成30年度の予算でSPSS、AMOS等を購入し量的分析を実施する予定である。また自由記載欄については、記載内容が書かれている場合には質的分析から内容の整理を行う予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、調査協力の得られた訪問看護ステーション数および訪問看護師の数に誤差が生じたためであり、平成30年度の統計ソフト(SPSS、AMOS)等の購入に使用予定である。
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