2017 Fiscal Year Research-status Report
大学生ピアサポーターを活用した発達障害学生に対する就労支援プログラムの開発
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16K21220
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
面高 有作 九州大学, 基幹教育院, 学術研究員 (80749474)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | キャリア支援 / 発達障害 / 高等教育 / インターンシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は(1)就労支援プログラムの実践による効果の検証を行った。 (1)就労支援プログラムの実践による効果の検証 ①方法:学内の就労支援関連部署と連携し、学内外の就労支援を行う人材を講師として発達障害学生を対象に5つのプログラム(アルバイト講座、エントリーシート作成講座、面接対策講座、インターンシップ講座、キャリアガイダンス)を実施した。平成29年度より開始したインターンシップでは、学内だけでなく、学外の企業とも連携して合理的配慮のある環境下でのインターンシップを実施した。また、キャリアガイダンスでは企業2社との連携のもと障害者就労の現状について理解する機会を設けた。②調査内容:事前・事後に、セルフアドボカシー及び、進路選択に関する自己効力感、職業準備性に関する項目からなる質問紙を実施した。また、個別インタビュー調査を行い、変化を質的に検討した。③結果:セルフアドボカシー及び、自己効力感、職業準備性ともに高まることが確認された。特に、インターンシップにおいては、セルフアドボカシーと就職環境理解度の顕著な向上が見られた。 今年度の成果により、知識的理解を中心とした支援だけでなく、体験に基づく理解を伴うキャリア支援が発達障害学生の自己理解や環境理解に寄与することが示唆された。また、実際にインターンシップを行っている職場で合理的配慮を体験することにより、現在の学内で行われている修学上の合理的配慮が将来につながることのイメージが持ちやすくなったと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
就労支援プログラムの実践が行われ、その効果について一定程度の検証が行われた。平成30年度も引き続きプログラムの検証を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
就労支援プログラムを実施している部署と連携し、引き続きプログラムの効果検証を進める。また、ピアサポーター学生の育成を進める。
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Causes of Carryover |
プログラムの実施にあたり、学内関係者の協力を得たため、謝金が発生しなかった。次年度、プログラム実施の成果発表の旅費、英文校正費用として使用する予定である。
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