2018 Fiscal Year Annual Research Report
The structure of "Recovery"of the Mentally Challenged in Small Towns with Limited Social Resources
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16K21255
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
今野 浩之 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (60573904)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 精神障がい者 / リカバリ― / 地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である平成30年度はインタビュー調査の分析および先行して実施した概念分析との比較検討を行った。 インタビュー調査および分析はライフストーリー研究(桜井,2005)の手法を用い、A地域の就労支援事業所と精神科デイケアに通所する計6名を対象として実施した。分析は、精神障がいがある研究参加者個人のライフストーリーに着目しながら、個人にとってのリカバリーとはどのようなことかをリサーチクエスチョンとし探究していった。分析過程では、カテゴリ内容の確実性を担保するため、メンバーチェッキングを行った。カテゴリの内容については検討を繰り返し行いブラッシュアップを図った。 2つ目は初年度に実施した概念分析との関係性について考察していった。精神障がい者の概念分析では、精神障がい者のリカバリーが社会文化的レベル、コミュニティレベル、個人レベルで分類されたが、小規模町村という社会文化的レベルが個人のリカバリーにどのように影響しているか、インタビュー結果と概念分析の関係性について考察していった。結果、小規模町村という社会文化的背景の中においても、精神障がい者のリカバリーは、重要他者との関係性や個人の価値観が大きく影響していることが推察された。 インタビュー調査によって精神障がい者のリカバリーの重要性を確認することができ、さらに小規模町村(地域)で生活する精神障がい者のリカバリーの広がりや関係性を考察することができた。
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