2016 Fiscal Year Annual Research Report
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16K21691
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Research Institution | Okazaki Research Facilities, National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
橘高 裕貴 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 研究員 (30759907)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | TRPV1 / TRPA1 / かゆみ / リソフォスファチジン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
野生型マウスおよび種々の温度感受性TRPチャネル欠損マウスで痒み行動を解析し、マウス頬に化合物を投与して後肢で引っ掻く行動が痒み特徴的であることを見いだした。 また、温度感受性TRPチャネルに作用する新規脂質を見いだそうとスクリーニングを始め、胆汁うったい(痒みを伴う)病態時に濃度上昇が知られているリソフォスファチジン酸が新規TRPA1の刺激物質であることを見いだした。痒み行動を観察して、TRPA1チャネル欠損マウスでリソフォスファチジン酸による痒み行動が有意に減弱していることを確認した。 次に、リソフォスファチジン酸が直接TRPA1を活性化するかを検討するために、HEK293細胞にTRPA1を発現させてインサイドアウト法による単一チャネル電流記録を行い、TRPA1チャネルがリソフォスファチジン酸の濃度依存的に活性化されること、その活性がTRPA1特異的阻害剤で抑制されることを観察し、TRPA1がリソフォスファチジン酸によって直接活性化させることを発見した。加えて、リソフォスファチジン酸が先ず、代謝型LPA5受容体に作用し、細胞内で種々の酵素によってLPAが再合成されて細胞内からTRPA1を活性化することを見出した。 そして、リソフォスファチジン酸の作用標的としてのリジンとアルギニン残基を同定した。
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Research Products
(3 results)