2017 Fiscal Year Research-status Report
食の現在:世界10ヶ国における伝統的/現代的食事の実態とその背後にある心理的機制
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16KT0097
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
今田 純雄 広島修道大学, 健康科学部, 教授 (90193672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 有史 立命館大学, 理工学部, 教授 (30366546)
古満 伊里 広島修道大学, 健康科学部, 教授 (80190164)
一言 英文 福岡大学, 人文学部, 講師 (80752641)
川端 一光 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (20506159)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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Keywords | 食の伝統 / 食の現在 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で調査実施を予定している世界10カ国(ドイツ,アメリカ,フランス,トルコ,ガーナ,メキシコ,ブラジル,中国,インド,日本)において予備調査を実施した。日本における予備調査は,英語版を日本語に翻訳し実施し,翻訳の妥当性については翻訳専門会社に逆翻訳を依頼し,検証した。予備調査の結果は,9月に開催された日本心理学会大会において報告した。 12月に,世界10カ国の調査担当者ら12名を日本(沖縄県,那覇)に招聘し,各国の調査結果を検証し,本調査の内容,実施方法に関する会合の機会をもった。この会合は3日間にわたるものでホテル会議室を借りることによって実施された。また各国(インド,トルコ,メキシコ,ガーナ,フランス,アメリカ,ブラジルなど)の歴史,地理,食環境に関する相互レクチャーを実施した。日本に関しては,沖縄の伝統料理の実食研修を行い,日本における「食の伝統と現在」を実体験する機会をもった。会合の結果,本調査の内容,方法が決定され,調査は1月以降に行うことが決められた。日本においては年度がまたがることから翌年度(2018年)の実施とした。なお現在(2018年5月),すでに8カ国において本調査が終了し,日本においても本調査が進行中であることを付記する。 日本で収集した予備調査データについては,世界10カ国の連携研究とは独立して,論文を作成,投稿した。本論文は速やかに審査,受理され,年度末3月に公開された(What Constitutes Traditional and Modern Eating? The Case of Japan, Nutrients, 2018, 10, 118-131.)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インドならびに中国における調査担当者の辞退があり,新たな調査担当者の人選に若干の時間を要した。世界10カ国の連携調査において中心的役割を担っているドイツ研究者の産休,育休があり,研究進行が一時的に中断した。研究代表者ならびに研究分担者(4名中3名)の所属機関の変更(移動),学内改組等があり,研究環境の再整備に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
本調査はすでにほとんどの国々おいて終了している。日本においてもまもなく終了する。今後は,世界10カ国のデータを各国の研究者らが相互に検証,検討し,11月に予定されている会合(ドイツ,コンスタンツ大)において,総括する予定である。日本のおいては,本調査と平行して実施した菜食主義者に関する調査結果を,本年度の日本心理学会において発表する予定である。また世界10カ国における本調査結果についても,すみやかに論文が作成,投稿されるものと想定している。
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Causes of Carryover |
調査に要した費用が当初見積もりより減額されたこと,海外出張を予定していたが一身上の事情により出張当日にキャンセルしたこと,海外の研究者の招聘において,最も安価なエコノミークラスの航空券を使用したこと等が主たる理由である。本年は本年度の日本における研究集会につづき,11月にドイツでの研究集会が予定されている。さらに,本調査も進行しており,本年(次年度)は,本調査ならびに海外出張に予算をあてる予定である。また本調査の進行と並行させて,日本国内における関連調査,メキシコ,インド,ブラジル,ガーナ等での海外調査なども想定している。可能な限り全体の支出を押さえ,より効率的な経費支出となるように,これまで同様に努めていく。
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Research Products
(8 results)