2005 Fiscal Year Annual Research Report
4次元空間中性子探査装置の開発と酸化物高温超伝導機構の解明
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17001001
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| Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
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Principal Investigator |
新井 正敏 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主席 (30175955)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横尾 哲也 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (10391707)
梶本 亮一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (30391254)
中島 健次 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (10272535)
社本 真一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (90235698)
山田 和芳 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (70133923)
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| Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 中性子散乱 / 4次元空間中性子探査装置 / 大強度陽子加速器 / J-PARC |
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| Research Abstract |
1. 4次元空間中性子探査装置(4SEASONS)の建設
本研究遂行の中心となる4SEASONS分光器について,定量的手法によりその予想性能を検討,目標とする性能が達成可能であることを確認し,設計の基本仕様を決定した。実験装置設置詳細計画書をJ-PARC中性子実験装置計画検討委員会に提出し,その審査に合格した。その他、分光器全体設計、スーパーミラー試作、検出器試作、スピン偏極デバイス開発ステージの整備などを実施し、分光器の建設に向けた基盤が整った。
2.試料作成環境の構築と試料作成
今後の研究に備えて多数の超伝導系の単結晶の作成を進め、特にLa、Cuサイト置換のホールドープ系La_<2-x>Sr_xCuO_4や電子ドープ系Pr_<1-x>LaCe_xCuO_4などの単結晶作成が進んだ。
3.酸化物高温超伝導の中性子散乱研究
(1)La系高温超伝導体:ストライプ秩序を有するLa_<1.875>Ba_<0.125>CuO_4のCuサイトを非磁性元素Znで置き換えた系を用いて電荷・スピンストライプと結晶構造の関係を調べた。銅酸化物での電荷ストライプ秩序の出現には特殊な結晶構造(低温斜方晶)下での磁気相関の発達が重要であることを示唆する結果が得られた。
(2)YBCO系高温超伝導体:最適ドープ領域組成にあるYBCO系超伝導体における高エネルギー領域における磁気励起の研究を行った。運動量-エネルギー空間における構造,強度変化を詳細に調べた結果、YBCO系における磁気励起は単純なストライプモデルでは説明が困難な描像であること等が明らかとなった。
4.研究会
本研究の狙いと4SEASONSの仕様を整理するため、国内研究会「量子ビームによる高温超伝導の機構解明」(11月、茨城県)および国外研究会「Workshop on Inelastic Neutron Spectrometers 2005 (WINS2005)」(12月、オーストラリア)を開催した。
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