2008 Fiscal Year Annual Research Report
発熱型荷電交換反応による時間的領域でのスピン・アイソスピン応答
Project/Area Number |
17002003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 英行 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 教授 (90030030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢向 謙太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (50361572)
下浦 享 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10170995)
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Keywords | スピン・アイソスピン応答 / 時間領域 / 不安定核 / 高分解能 / 磁気スペクトロメータ / 二重べータ崩壊 / 分散整合 / (p, n)反応 / (p, n)反応 |
Research Abstract |
不安定核ビームによって誘起される発熱型荷電交換反応を用いて時間領域における原子核のスピン・アイソスピン応答研究を行い、スピン単極共鳴と二重ガモフテラー状態の性質を明らかにするのが、本研究の目的である。平成20年度は以下の研究を行った。 高分解能磁気分析装置(SHARAQスペクトロメータ) : 昨年度までに建設・設置した電磁石(SDQ、D1、D2)の高精度磁場測定を実施し、目的の性能が達成されていることを確認した。 分散整合ビームライン用粒子検出器 : 不安定核ビームの形状をモニターするための、低圧動作型多芯線ドリフトチェンバーを8台製作しビームライン(真空中)に設置した。 SHARAQスペクトロメータと分散整合ビームラインの性能評価実験 : 250MeV/Aの^<14>Nの一次・ビームにより不安定核二次ビーム^<12>N, ^<12>Bを製造し、実際のビームによる全系のテスト実験に初めて成功した。ビームラインとSHARAQのイオン光学的データを取得し、SHARAQとビームライシの性能評価が可能になった。現在データ解析中であるが、一次ビームについては全系での分散整合が確認され(P/△P〜5,000)、目標とした高分解能が得られる見通しがたった。短時間であるが、二次ビームによる測定も実施できた。 二重β崩壊核の中間状態の微視的構造研究 : 二重β崩壊核^<48>Caに於いて、高励起状態へのβ+ガモフテラー遷移が極めて重要であることを世界で初めて明らかにした。(論文投稿中)
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Research Products
(9 results)