2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17013091
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
北林 一生 National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East, 分子腫瘍学部, 部長 (20261175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 喜美子 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 分子腫瘍学部, 主任研究官 (00161414)
六代 範 国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 分子腫瘍学部, 研究員 (20392334)
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Keywords | Leukemia / chromosome translocation / MOZ / M-CSFR / PU.1 |
Research Abstract |
ヒト白血病では特異的な染色体転座が見られ、その結果生じる融合遺伝子産物の発現やがん遺伝子の発現異常が発症に関与する。マウス骨髄から単離した造血幹細胞に急性骨髄性白血病で見られる融合遺伝子MOZ-TIF2をレトロウイルスベクターにより導入し、これを放射線照射した野生型マウスに骨髄移植することにより白血病が発症する白血病マウスモデルから、セルソーターを用いて細胞集団を分画して再移植することにより白血病誘導活性を調べ、M-CSF受容体の発現が高い細胞が白血病幹細胞であることを見出した。免疫沈降実験およびレポーターアッセイによりMOZ融合遺伝子産物が転写因子PU.1と結合してM-CSFRプロモーターを強く活性化することを明らかにした。PU.1及びM-CSFR遺伝子改変マウスではMOZ-TIF2による白血病発症がみられないことから、PU.1及びM-CSFRが白血病発症に必須であることを示した。M-CSFRプロモーター制御下にアポトーシス誘導遺伝子を導入したトランスジェニックマウスの骨髄細胞にMOZ-TIF2を導入して発症したマウスを用いて、M-CSFRを発現する細胞にアポトーシスを誘導すると白血病細胞が消失し、発症が抑制されることを明らかにした。M-CSF受容体のチロシンリン酸化活性はメシル酸イマチニブ(グリベック)が阻害することから、MOZ-TIF2による白血病モデルマウスシステムにメシル酸イマチニブを投与したところ、白血病の発症が顕著に抑制された。これらの結果からM-CSF受容体阻害剤が白血病治療に有効であることが強く示唆された。
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Research Products
(11 results)