2005 Fiscal Year Annual Research Report
白血病に選沢性を有する分子標的治療法ならびにその評価法の開発
Project/Area Number |
17016029
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
直江 知樹 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50217634)
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Keywords | 白血病 / シグナル伝達 / キメラ転写物 / 転写抑制 / 免疫不全マウス / 治療法 |
Research Abstract |
本研究では、白血病治療における新たな標的、標的方法、評価方法を明らかにすることを目的とし、(1)新しい変異遺伝子ならびに活性化シグナル伝達、(2)白血病キメラ転写物と結合する転写抑制複合体、(3)免疫不全マウスへの異種移植系、の3点について、研究を進めた。 1)当初予定したキナーゼの発現クローニング法は、キナーゼの種類によっては大腸菌の増殖に影響を与えるため、発現ベクターを変えて施行中であるプロテインアレイを用いたリン酸化プロフィールの検索では、白血病ではそれぞれユニークな活性化パターンを認め、活性化シグナルによる白血病の層別化、原因遺伝子の探索に向けた基礎データが得られた。 2)急性前骨髄球性白血病(APL)に発現が認められるキメラ転写因子PML-RARaに結合して、標的遺伝子発現を直接抑制する因子の同定を試み、N-CoR/HDAC3複合体がリガンド非存在下においてPML-RARaと結合し、標的遺伝子発現抑制に重要であることを確認した。HDAC3のsiRNAノックダウン実験からこのN-CoR-HDAC3複合体が、治療標的となりうることが示唆された。 3)NOGマウスへヒト白血病細胞を移植し、我々の知る限り、初めて継代可能な移植が高率に可能となった。移植早期には骨端部にある骨内膜に接してホーミングし、同部より内腔に向かって増殖することや、治療後の残存にも関わることから、白血病ニッシェの一端が明らかになった。現在、分子間相互作用についても解析中である。この系は、新規開発FLT3キナーゼ阻害剤の有用性・特異性を見るために有用であった。
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