2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17016079
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
長田 裕之 The Institute of Physical and Chemical Research, 長田抗生物質研究室, 主任研究員 (80160836)
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Keywords | リベロマイシン / 2D-DIGE / メチルゲルフィリン / GLO1 / ケミカルバイオロジー / 放線菌 |
Research Abstract |
放線菌(サイトトリエニン生産菌、リベロマイシン生産菌)において、"非天然型"天然化合物の創製をおこなうために遺伝子シャッフリング手法を用い、二次代謝産物に関与する生合成遺伝子の人工的改変をおこなった。得られた化合物群の生物活性については、in vitroの酵素アッセイや培養ヒト細胞の増殖に与える影響などを指標に評価した。 また、HeLa細胞において、既存の薬剤を処理したときのタンパク質の挙動を2D-DIGEで解析し、データベースを構築した。そして、標的分子が同定されていない化合物を評価するためのシステムも構築した。さらに、本申請課題において見出した抗がん剤のリード化合物の標的タンパク質を、「官能基非依存的」にビーズ化した化合物を用い探索・同定した。具体的には、破骨細胞の分化を阻害するメチルゲルフェリンの標的分子を同定するために、メチルゲルフェリン・アガロースビーズを作製して標的分子をglyoxalase I(9LO1)と決定した。実際にメチルゲルフェリンはGLO1の酵素活性をin vitroにおいて阻害した。また、メチルゲルフェリンとGLO1の共結晶の取得に成功し、詳細な相互作用解析を行った。 一方、分子生物学的手法および生化学的手法を用い、得られた生理活性物質の標的分子遺伝子のクローニング、過剰発現細胞の樹立さらにはin vitro酵素活性評価系の構築などをおこない、がん増殖・転移の分子機構を解析した。
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Research Products
(86 results)