2005 Fiscal Year Annual Research Report
Non-codingRNAに対するRNAi法による体系的機能解析
Project/Area Number |
17026007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
程 久美子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任助教授 (50213327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 史峰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 科学技術振興特任助手 (80328814)
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Keywords | RNA interference / RNAi / siRNA / non-coding RNA / ncRNA / 機能解析 / mammal / ES |
Research Abstract |
ヒトを始めとする様々な生物種の全ゲノム配列が明らかにされ、ゲノム科学研究の焦点は、その構造解析から機能解析へと移ってきている。特に、近年では、タンパク質をコードしないnon-coding RNA(ncRNA)が全転写産物の90%以上を占めるという報告もあり、このようなncRNAの機能解析も重要な課題となってきている。RNA interference(RNAi)法は、簡便で迅速な、網羅的遺伝子機能解析法として注目されているが、ncRNAは、高度な高次構造をとる可能性が高い、修飾があるものが多い、等の通常のmRNAとは異なる点が考えられる。本研究では、まず、RNAi法によってncRNAの機能解析が可能であるかどうかを検討した。ncRNAの1例として、7SL-RNAをターゲットとしてRNAiを行なった。我々は、すでにヒト・マウス・ニワトリなどにおいて、実験的根拠から効率よくRNAiを誘導することが可能なsiRNA配列設計ウエブサイト(siDirect)を公開している。これによって設計したsiRNAを用いた結果、7SL-RNAは強度な高次構造をとっているにも関わらず、有効と考えられたsiRNAは効率よくノックダウン効果を示し、無効と考えられたものでは効果はほとんど認められなかった。従って、我々のsiRNA配列設計法は、ncRNAに対しても有効であることが確認できた。さらに、これらのノックダウンによって、ニワトリ胚脊髄での細胞死が誘導されることもわかった。今後は、ncRNAをターゲットとした、ミニsiRNA発現DNAライブラリを作製し、機能解析を行なうことを予定している。
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