2007 Fiscal Year Annual Research Report
転写複合体による情報伝達、クロマチン制御、RNAプロセシングの統合的クロストーク
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17054022
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
大熊 芳明 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (70192515)
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Keywords | メディエーター複合体 / CDK8 / CDK11 / RNAポリメラーゼII(Pol II) / CTD / TFIIH |
Research Abstract |
今年度我々は、核内シグナル伝達に関わるメディエーター複合体のサブユニットのなかでRNAポリメラーゼII(Pol II)のリン酸化を行うCDK8とCDK11の両サブユニットについて解析を進め、ともにメディエーター複合体を形成するが複合体中に両者が同時に含まれることはなく相互排他的であること、他のおよそ30個のサブユニットは各々のCDKが形成する複合体に共通に含まれることを明らかにし、報告した(Tsutsui et al., Genes Cells 13, 817-826, 2008)。一方、両CDKの細胞内での転写における役割をsiRNAにより発現をノックダウンした細胞内でのルシフェラーゼ遺伝子の発現で調べるルシフェラーゼアッセイにより調べたところ、Gal4-VP16依存的な転写活性化はCDK8をノックダウンすると低下し、CDK11をノックダウンすると逆に更新されることが明らかになった。これらの結果は、CDK8が転写活性化に関与し、CDK11は転写抑制に関わっていることを示唆するものである。
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