2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境地質学、環境化学、14C年代測定にもとづくユーフラテス河中流域の環境変遷史
Project/Area Number |
17063005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
星野 光雄 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 教授 (40023626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 剛 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (00236605)
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (10135387)
吉田 英一 名古屋大学, 博物館, 准教授 (30324403)
束田 和弘 名古屋大学, 博物館, 助教 (80303600)
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Keywords | 考古学 / 環境変動 / 環境地質学 / 環境化学 / 年代測定 / 第四紀 / シリア / ユーフラテス河 |
Research Abstract |
現地調査:第1回(平成19年8月20日〜9月11日:星野)、第2回(平成19年11月4日〜11月25日:星野ほか6名)、第3回(平成20年3月21日〜3月31日:齊藤、束田)の3度に亘り、合同発掘地ガーネム・アリ遺跡とその周辺の地質・地形・植生等の自然環境調査を行うとともに、藤井班によるワディ・アブ・トレイハ遺跡(ヨルダン)発掘に参加した。主な成果は以下のとおり。(1)ガーネム・アリ遺跡周辺の河岸段丘群は時代の異なる5つの段丘面からなり、それらの成因として浸食段丘の可能性を指摘した。(2)ガーネム・アリ遺跡基底の河川堆積物の確認を含めて、遺跡全体の地質層序を確立した。遺跡堆積物と自然堆積物の境界を明確にした点で、大きな意義を有する。(3)遺跡周辺の第三系堆積岩類の層序、新期火山の層序を確立し、地質構造発達史を議論した。 室内実験:[蛍光X線分析]-現地調査で採集した岩石・堆積物・土壌の分析を継続した。分析は平成20年度にも継続される。[年代測定]-平成18年3月の現地調査で採集したハマディーン遺跡産炭化物の^<14>C年代が約2000年B.C.、ビシュリ台地新期火山岩のK-Ar年代が272-138万年B.P.と決定された。[光学実験]-第三紀堆積岩類、第三紀-第四紀火山岩類の顕微鏡記載を行い、岩石の成因を議論した。[花粉分析]-堆積物・土壌の花粉分析に着手した。[画像解析]-ASTER画像を使って、リモートセンシング手法による岩層解析を行った。 研究会・シンポジウム・中間評価:総括班主催の6回のシンポジウム・研究報告会に出席し、研究発表を行った。領域としての中間評価を受けた。以上の研究成果を研究報告書などに発表した。
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Research Products
(10 results)