2005 Fiscal Year Annual Research Report
古代西アジア建築における組積技術の形態と系譜に関する研究
Project/Area Number |
17063011
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
岡田 保良 国士館大学, イラク古代文化研究所, 教授 (70138171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深見 奈緒子 国士館大学, イラク古代文化研究所, 共同研究員 (70424223)
新井 勇治 愛知産業大学, 造形学部, 助教授 (20410855)
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Keywords | 古代西アジア / 建築文化圏 / セム系 / 組積造 / ドーム / ヘレニズム / ローマ時代 |
Research Abstract |
1.岡田が第12回ヘレニズム〜イスラーム考古学研究会(17年10月、金沢大学で開催)において、「ガダラのドーミカル・ヴォールト」と題して研究発表。ヨルダンのローマ時代、セム系民族の石造建築におけるユニークなドーム組積を紹介した。 2.岡田、深見、新井の3名、17年12月27日から18年1月7日まで、レバノンの主要遺跡の踏査を実施。ビブロス、アシュムンの両遺跡ではフェニキア時代からビザンティン時代にかけて、古代西アジアの支配民族変遷に従って建築における組積技術に明らかな変化を認めた。ほかに、バールベック、ニハ、マジド・アンジャル、ティールなど、典型的なローマ文化圏の石造遺構を多くとどめる遺跡ではとくに建築の上部構造に注目し、アンジャル遺跡やベイルート、シドンといった都市ではビザンティンからイスラームにかけての建築遺構の技術を、それぞれ観察した。また、それらの遺跡の調査報告等、参考文献を現地調達した。 3.初期のドーム構造に関する重要な文献、J.Fink著「Die Kuppel uber dem Viereck」をほぼ完訳した。 4.レバノン現地踏査の事前打ち合わせと、事後の報告を主題とした研究会を7月、12月、1月、3月に開催した。また、3月に開催された国際シンポジウムに協力した。
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Research Products
(5 results)