2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17070007
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岩崎 雅彦 The Institute of Physical and Chemical Research, 岩崎先端中間子研究室, 主任研究員 (60183745)
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Keywords | K中間子 / カイラル対称性 / 高密度核物質 / ストレンジネス |
Research Abstract |
本年度は、実験開始に向け、実験現場となる大強度陽子加速器施設J-PARCK 1.8BRビームラインの整備および、実験装置の設置、試運転等、2009年10月に開始するK中間子原子束縛状態探索実験(J-PARC E15実験)開始のための準備を中心的に行なった。 これまでに、1)中心的な検出器である大型円筒形飛跡検出器(CDC)の現場への設置読出し回路の取り付け、宇宙線等での聞き調整および、K1.8BRエリアでの実際の2次ビームを用いた機器校正作業を行なってきた。 2)ビームラインに設置する飛跡検出器、粒子識別用検出器の製作、設置を行い、我々の設置した検出器を用い、J-PARCにおいて最初に供給された2次ビームの確認作業を行った。 3)標的原子核である液体^3He標的の開発および製作の3点を達成することができた。 また、国内外研究会などにおける発表を通して、関係する研究者とのプロジェクト進行状況の確認および議論を行ってきた。さらにこれとは独立に、E15実験データの解釈に必要不可欠である基礎データとなりえる、高エネルギー加速器研究機構陽子加速器研究施設においてすでに実施した、^4Heを標的原子核としたK中間子原子束縛状態探索実験のデータ解析を平行して行い、その結果を国際会議および公表論文として発表した。
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