2006 Fiscal Year Annual Research Report
染色体複製開始における分子集合と機能制御機構の解明
Project/Area Number |
17080003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
升方 久夫 大阪大学, 理学研究科, 教授 (00199689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝澤 温彦 大阪大学, 理学研究科, 教授 (60154944)
石見 幸男 茨城大学, 理学部, 教授 (80159772)
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Keywords | 遺伝学 / 核酸 / ゲノム / 蛋白質 / 微生物 |
Research Abstract |
1.分裂酵母染色体のpre-RC部位と複製開始点の網羅的同定(升方) 分裂酵母精密タイリングアレイを用いて複製開始因子Orc1,Mcm6の結合部位とS期初期での実際の複製領域を同定し、初期複製開始点306箇所と後期複製開始点154箇所を同定した(東工大白髭克彦博士との共同研究)。 2.分裂酵母複製装置結合の解析(升方) 分裂酵母複製因子の温度感受性変異を用い、S期開始時に複製装置が形成反応が少なくとも3つのステップを経て起きることを見いだした。 3.ツメガエル複製必須因子RecQ4の機能解析(滝澤) アフリカツメガエル卵無細胞系を用いて複製必須因子RecQ4が複製装置形成の最終段階であるDNAポリメラーゼαの染色体結合に必要であることを明らかにした。 4.ツメガエル複製必須因子Cut5のモジュール特異的機能解析(滝澤) 複製開始に必要なCut5のN末ドメインは複製開始に、C末ドメインは複製チェックポイント機能にそれぞれ必要十分な機能を持つことを見出した。またCut5は細胞内でATRと相互作用し試験管内再構成系で直接ATRを活性化することを明らかにした。 5.ヒトMCM4のリン酸化の機能解析(石見) DNA複製チェックポイント活性化条件では、停止したDNA複製フォーク部分ではなく未複製のクロマチン領域でMCM4のリン酸化が促進されることを示した。さらにMCM4リン酸化が、MCM467ヘリカーゼ活性の阻害に加え、クロマチン構造の変化(凝縮化)にも関係することを示唆した。 6.ヒト複製因子の抗体作製(石見) DNA複製の開始と伸長に関わる様々なヒトタンパク質MCM2-7,MCM4/6/7複合体,Cdt1,Cdc6,Cdc45,Claspin, Tim1,Tipin, MCM10のバキュロウイルス発現系を構築した。また、MCM4,Claspin, Tim1,MCM10のマウスモノクローナル抗体を作成した(モノクローナル抗体研究所と共同)。
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Research Products
(10 results)