2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国の法文化の特質、変化、および地域的差異に関する研究
Project/Area Number |
17083013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 敦 Osaka University, 大学院・文学研究科, 准教授 (90272492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 芳郎 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30091474)
上杉 和彦 明治大学, 文学部, 教授 (00203430)
王 瑞来 学習院大学, 東洋文化研究所, 客員研究員 (90286245)
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Keywords | 找価回贖 / 民事法 / 南宋 / 北宋 / 武家法 / 先買権 / 土地所有 / 抵当 |
Research Abstract |
本年度は、日本・台湾・中国の研究者を招いての合同研究報告会(中国研究者はフロアからコメント)、研究代表者・分担者・協力者による海外での史料調査・研究交流活動、国際会議を通じて、広い地域にわたる法文化の比較を進めた。また、本年度の研究においては最終年度における本研究計画の成果提出をさらに具体的に見据え、研究者間ベースで特定領域内での他部門との連携をはかりつつ、研究を推進してきた。 こうした成果として、研究代表者による東洋文庫における研究討論の推進(年間数回)、東京大学総合図書館・東洋文化研究所における明清判語を主とした史料収集、北海道大学における台湾・中国の関連分野の研究者の招聘、8月21日は上記の報告会を行ってきた。その結果、さらに中国独自のものと考えられがちであった、技価回贖問題、一田両主制など、多くの土地慣行が、実際には中国独自のものではなく、世界各地に共通する一定程度に普遍的な事象であることを再確認するとともに、抵当問題に関しては離業原則が宋代において特に顕著であったことを発見した。このように、特に平成19年度までに明らかになった宋代民事法とこれらの慣習の関連性について、研究の進展があった。
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Research Products
(7 results)