2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国の法文化の特質、変化、および地域的差異に関する研究
Project/Area Number |
17083013
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 敦 Osaka University, 大学院・文学研究科, 准教授 (90272492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上杉 和彦 明治大学, 文学部, 教授 (00203430)
王 瑞来 学習院大学, 東洋文化研究所, 客員研究員 (90286245)
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Keywords | 找価回贖 / 民事法 / 南宋 / 北宋 / 武家法 / 先買権 / 土地所有 / 抵当 |
Research Abstract |
本年度は、研究の総まとめとして、研究の継続とともに、研究の発信を積極的に行ってきた。ことに8月には青木が、本研究班の研究成果ペーパーを、XVth World Economic History Congress in Utrecht International Workshopにおいて"Institutionalism in Sung Legal Culture : What's unique and What's not about Chinese Way of Land Transaction"と題して発表し、また本研究班で得られた結論を他分野と関連づけつつ、宋代史研究会において討論する座談会を、「宋人の生真面目さについて」題して行った。また王瑞来は2009年9月20日,浙江工商大学日本文化研究所の東アジア文化交流--学術論争の止揚をめざして」国際シンポジウムにおいて「礼失われて諸を野に求む」--実例で和刻本漢籍の価値を試論--」を発表した。 このように、成果を発表・討論する場を、日本・台湾・中国の研究者を招いて積極的に設けるとともに、研究代表者・分担者・協力者は国内外での史料調査・研究交流活動、国際会議を通じて法文化研究の総まとめを行った。 本研究において、東アジア各地の法文化の比較研究を総覧的に行った結果、法源論・女子財産権論における明清中国の中国法文化は歴史的産物とみることができ、宋代はむしろその形成過程にあった点、またそこから日本中世武家法の独自性が従来過度に強調されていた点が明確となった。
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Research Products
(8 results)