2005 Fiscal Year Annual Research Report
日記および文集に見える宋元時代の東アジア交流と両浙地域の社会、経済
Project/Area Number |
17083020
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
遠藤 隆俊 高知大学, 教育学部, 教授 (00261561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大櫛 敦弘 高知大学, 人文学部, 教授 (40201967)
高橋 弘臣 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (70284388)
矢澤 知行 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (60304664)
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Keywords | 成尋 / 参天台五臺山記 / 義天 / 大覚国師文集 / 臨安 / 都市問題 / 情報伝達 / チベット仏教 |
Research Abstract |
今年度は六回にわたる研究会ならびに講演会を開催した。第一回は高知大学で今後の方針を確認し、第二回は徳島大学で東アジア海域交流についての会合を開いた。第三回と第四回は韓国から研究協力者の徐仁範教授を招聘し、高知大学と愛媛大学において中国明代と東アジアに関する講演会ならびに資料学研究会と合同で研究セミナーを開催した。第五回は同じく研究協力者である中国河南大学の苗書梅教授を招聘し、四国海交班と合同で宋代史研究に関する講演会を開催した。最後は愛媛県において総括会議を開き、今年度の課題と展望を話し合った。 その結果、代表者の遠藤は日本僧成尋の『参天台五臺山記』と高麗僧義天の『大覚国師文集』を手がかりに、彼らの入宋の情況とこの史料の性格について新たな知見を得ることができた。また、分担者の高橋は碑文や地方志を手がかりに臨安の都市問題を考察し、両浙地域における下層民の実態について再検討することができた。一方、分担者の大櫛は中国古代における情報伝達の問題を資料学的な見地から考察し、矢澤はモンゴルにおけるチベット仏教の問題について基本的な研究情況を整理した。今後は、これを基礎により広範な史料蒐集と分析、読解に入ることとしたい。 なお、遠藤は中国安徽省と河南省において宋代の遺跡を考察し、矢澤は内モンゴルにおいてモンゴル元朝の文物を調査した。次年度はこれらの検討を生かして分析を進めるとともに、当地の研究者を招聘して研究セミナーを開催する予定である。
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Research Products
(7 results)