2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17083030
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
平田 茂樹 Osaka City University, 大学院・文学研究科, 教授 (90228784)
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Keywords | 文書伝達 / 情報ネットワーク / コミュニケーション / 東アジア海域世界 / 外交文書 |
Research Abstract |
本研究は、前近代中国の諸王朝がどのような官僚システムを駆使して中央、地方、海外を結び、皇帝支配体制を実現していたかを比較検討することを目的とする。 平成21年度は、最終年度に当たり、「文書伝達とコミュニケーション」の問題を集中的に討論した。具体的には、4月、5月、6月、7月、9月、10月、12月、1月、2月、と9度に及ぶ研究集会を開催した。このうち、5月にはシンポジウム「外交文書から見た東アジア海域世界-宋代を中心に-」を開催し、3月には北京大学にて日本、中国の研究者合同による国際シンポジウム「文書・政令・信息溝通國際研討會」を開催した。この一連の作業を通じて、(1)官僚制度の変化と文書伝達・情報コミュニケーションの仕組みの変化との連関、(2)中央-地方-国外を結ぶ重層的情報ネットワークの存在などのテーマについて新しい知見を獲得することができた。 さらに、研究代表者並びに連携研究者は、平田が台湾、北京、井上が広州、南京、久保田が開封、北京といった形で国内外で当該関係の資料調査を行った。これらの成果の一端は、平成22年度において中国より論文集を刊行する予定である。 このほか、中村圭爾が中心となり『魏晋南北朝墓誌官職名索引』(2009年11月)を出版するなどデータベースの構築にもつとめた。
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Research Products
(4 results)