2008 Fiscal Year Annual Research Report
寧波地域における日明交流の総合的研究-遣明使の入明記の総合的分析を通して-
Project/Area Number |
17083031
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
伊藤 幸司 Yamaguchi Prefectural University, 国際文化学部, 准教授 (30364128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 雄 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (50416559)
須田 牧子 東京大学, 史料編纂所, 助教 (60431798)
岡本 弘道 関西大学, 文化交渉学教育拠点, PD (70469237)
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Keywords | 策彦周良 / 『初渡集』 / 杭州 / 鎮江 / 蘇州 / 伝雪舟筆「唐土勝景図巻」 / 東アジア海域 / 16世紀 |
Research Abstract |
本年度の研究活動は、(1)入明記輪読会、(2)中国現地踏査、(3)東アジア海域研究会、(4)その他、となっている。 (1)入明記輪読会 5/18(関西大学)・3/8(東京大学)において、策彦周良『初渡集』中巻の輪読を集中的に行った結果、中巻全てを読破することが出来た。次年度は、再び中巻の最初から文字を確定しつつ読み直すことで正確な校訂本の作成に臨む予定である。 (2)中国現地踏査 7月下旬に、中国杭州市の現地踏査を行った。特に、入明記に登場する駅や寺院を中心に踏査することが出来た。 8月上旬から中旬には、中国江蘇省の古運河の踏査を行った。鎮江・常州・無錫・蘇州・呉江の城内の歴史的景観を把握することができたのが有意義であった。特に、伝雪舟筆「唐土勝景図巻」に記される鎮江・蘇州・呉江の景観を、実地踏査によって確認することが出来たこと、鎮江城内の古運河のルートを把握できたことなどが最大の成果であった。 (3)東アジア海域研究会 寧波プロジェクトの他班と共同で行っている海域研究会を精力的に開催した。日明関係班は、この研究会の内、16世紀を担当する第2班に大きく貢献している。この成果の多くは、11月に開催された国際シンポジウム(於厳島)にて「せめぎあう海 : 1500-1600」として研究報告を行っている。 (4)その他 7月に中国杭州市で行われた浙江工商大学日本文化研究所国際シンポジウム東アジア文化交流-人物往来に班員の多くが参加し、伊藤・須田が研究報告を行った。
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Research Products
(8 results)