2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17106005
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
川西 英雄 工学院大学, 工学部, 教授 (70016658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 徹 工学院大学, 工学部, 助教授 (20251671)
坂本 哲夫 工学院大学, 工学部, 助教授 (20313067)
長谷川 文夫 工学院大学, 工学部, 教授 (70143170)
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Keywords | 深紫外 / 半導体レーザ / 量子井戸 / 窒化物半導体 / 超格子 / 光学異方性 / 発振モード |
Research Abstract |
本研究の目的を要約すると、「光励起型AlGaN多重量子井戸構造半導体レーザ」が、最短波長241.5nm(室温)でレーザ発振したかを科学的に解明すること、及び、その知見を出発点とし、電流注入型深紫外半導体レーザの実現を目指して、その基礎を固めることである。 平成18年度の研究成果の主なものを以下にまとめる。 (1)世界でトップレベルの高品質AlN、AlGaN結晶を「歪み制御法」と「交互供給法」とにより成長 そのために、先ず、結晶内の「らせん転位」、「刃状転位」、「混合転位」を、間接的、直接的に解析できる手法(X線回折装置と透過型電子顕微鏡)を確立し、エピタキシャル成長した結晶を、自ら、素早く分析・評価できるよう研究体制を整備した。 (1)X線回折法による転位密度評価(c面成長結晶における転位密度の間接評価)法の確立 (2)透過型電子顕微鏡による各種転位の評価(転位の直接観察) (2)lGaNの光学異方特性(深紫外域AlGaN半導体レーザの発振モード、Al_xGa_<1-x>N(0≦x≦1)の発光強度および偏波の異方性特性)を実験的に初めて指摘 (1)c面からの表面発光強度(発振閾値以下の自然放出光強度)も深紫外領域に接近すると、極めて微弱となった。一方、c面に垂直な面である端面(m面)から観測した発光強度は、ほとんど変化しなかった。 (2)この原因は、AlN,AlGaNのバンド構造、特に、CHバンド(結晶場スプリットオフ価電子帯、TMモード発光)が、この半導体の発光過程に強く関与するためである。 (3)そして、Al組成の増加に伴いHH、LHバンドとこのCHバンドが交差するAl組成も実験的に明らかにした。これら一連の実験的な研究成果を(AlGaN半導体の偏波異方特性、極微弱な表面発光の観測、およびCHバンドの密接な関わり)、世界で初めて報告した。
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Research Products
(7 results)