2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17109002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
稲垣 冬彦 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 教授 (70011757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 賢治 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (50270682)
堀内 正隆 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (90322825)
野田 展生 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (40396297)
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Keywords | 好中球活性酸素発生系 / インターフェロン / IRF-3 / 活性制御 / TRIF / TRAM / TIRドメイン |
Research Abstract |
自然免疫に関与する蛋白質の解析が進み、シグナル伝達として自然免疫を捉えることが可能となった。微生物やウィルスが生体に侵入したときにのみ、活性酸素が発生したり、細胞が抗ウィルス状態になることが必要である。この点で、細胞が休止状態から活性化状態へ移行するスィッチ機構の解明は、自然免疫に共通した重要な研究課題となっている。 1.好中球活性酸素発生系および2.インターフェロン産生系の構造生物学について以下の研究を行なった。 1. 好中球活性酸素発生系 本項目ではP67とgp91細胞質ドメインの相互作用を検討するため、gp91細胞質ドメインとNADPH複合体の構造を明らかにした。特にCGDの患者では多くの変異がNADPH結合ドメインに見いだされていることより、その変異の生理的意義を明らかにする事ができた。 2. インターフェロン産生系の構造生物学 (1) インターフェロン産生のキーとなるIRF3のリン酸化過程を明らかにした。大腸菌内によるIKKiとIRF-3の共発現系を作製し、十分量のリン酸化IRF-3を調製し、IRF-3活性化に必要なリン酸化部位を同定した。現在、CBP/p300IRF-3結合領域との複合体の調製を行っている。 (2) 大腸菌を用いてTRIF, TRAMのTIRドメインを調製した。タンパク質が不溶性になるため、調製は困難な課題であったが、変異を加える事により、良好なコンストラクトを調製することが出来た。NMR構造解析を現在行っているが、スペクトルの質は高く、TIRドメインの構造解析の目途がついた。今後、TIRドメインの構造を解析することにより、シグナルの特異性を明らかにすることが可能となる。
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Research Products
(22 results)