2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17200034
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長野 勇 金沢大学, 副学長 (50019775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木谷 聡 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (30251937)
松井 修 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10019961)
川上 和之 金沢大学, がん研究所, 助教授 (00293358)
和田 重人 富山大学, 附属病院, 講師 (50303219)
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Keywords | 癌 / 誘導加温 / ナノバイオ / 動物実験 / 医用機器 |
Research Abstract |
最終目標である臨床研究の準備として下記の項目の研究を行った。 1)磁気分離による発熱効率の向上 15nm〜19mnのコア粒子径のものが発熱に関与すると想定されるが、リゾビストの原薬であるDMの製造上はそのような大きなコアがあるとは考えにくいとの矛盾があった。このため発熱効率の良い発熱材を得ることを目的に磁気分離を行いコアサイズの大きなものを選別し確認作業を行った。またTEM(透過型電子顕微鏡)により、想定している磁気分離が行われたかを確認した。 TEMの結果として、1粒の大きさは4〜7nmであり、磁気分離されたものはこれらが集まり固まったもので大きさは15〜30nmであった。磁気分離したものを同じ鉄濃度にして加温特性を測定した結果パスした粒子と、ホールドした粒子では発熱特性には6.7倍もの大きな差が生じた。(リゾビストを基準にすると4.5倍)これにより磁気分離による発熱特性の向上は非常に有効であると判断した。 2)動物実験での加温実験 動物実験ではうさぎの肝臓にVX2を移植し、磁気分離したDMを3molに濃縮したものを腫瘍部に1mL注入し、加温実験を行った。肝臓は血流冷却が非常に大きく、もっとも加温しにくい臓器でもある。結果として、5分で70℃を超える加温特性が得られ、ラジオ波焼灼療法(RFA)なみの温度が得られた。 3)術式(プロトコル)の検討 少量で十分な加温特性が得られるため、より深部のがんに対してなど応用範囲は非常に広くなった。これまで十分な注入量が得られないと想定されていた比較的硬い腫瘍にも応用可能と思われる。CT撮影による注入箇所の確認が容易になったのも大きな成果と思われる。
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Research Products
(4 results)