2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胎児期の化学物質の複合曝露における健康リスク評価方法の開発
Project/Area Number |
17201013
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森 千里 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90174375)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 秀樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教授 (00359598)
下条 直樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (40221303)
小宮山 政敏 環境健康都市園芸フィールド科学教育研究センター, 講師 (70175339)
松野 義晴 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (00376378)
戸高 恵美子 環境健康都市園芸フィールド科学教育研究センター, 助手 (30334212)
|
Keywords | ヒト臍帯 / 環境化学物質 / PCB / レーザーキャプチャーマイクロダイセクション / DNAマイクロアレイ / 双子 |
Research Abstract |
1.臍帯における遺伝子発現のグローバル解析と化学物質曝露量評価:臍帯静脈平滑筋細胞および臍帯静脈由来内皮細胞にポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB : PCB77およびPCB126,非コプラナーPCB : PCB153)や3-methylcholanthrene(3MC,ダイオキシン様物質)を作用させ、CYP1A1,eNOS遺伝子などの発現に及ぼす影響を調べた。コプラナーPCBは3MCに近い反応を示し、AhRの阻害剤α-naphthoflavoneやERの阻害剤ICI 182780で阻害されることから、AhRやERを介しているものと考えられた。 2.臍帯の遺伝子発現を反映する臍帯構成細胞の検討:臍帯における遺伝子発現が臍帯の構成細胞のどの細胞種(組織)の遺伝子発現をどの程度の割合で反映しているのかを検討するため、臍帯組織切片からレーザーキャプチャーマイクロダイセクション法を用いて分取する条件の検討を進めている。トライアルとして精子形成細胞をその分化時期別に分取し解糖系酵素の遺伝子発現を調べたところ、精子形成時期に特異的に発現するバリアントの挙動を補足することができた。 3.曝露評価指標物質の検討:小児の曝露実態を明らかにするため、小児の血中PCB濃度を測定した。授乳期間に応じてPCB濃度が高い傾向が見られ、母乳による乳児曝露の実態が明らかになった。また、成人では血中水銀濃度と血中PCB濃度にはある程度相関があることがわかった。 4.臍帯提供者の追跡調査の開始:産婦人科および小児科と連携し、臍帯提供者(新生児)をフォローアップシステムに登録し、出生時の健康状態および出生後最低3年間の追跡調査を継続中。
|
Research Products
(5 results)