2007 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能細菌による土壌・地下水有機塩素化合物汚染の浄化技術に関する研究
Project/Area Number |
17206054
|
Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
中村 寛治 Tohoku Gakuin University, 工学部, 教授 (90382655)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 銀朗 東北学院大学, 工学部, 教授 (80194033)
古川 謙介 別府大学, 食品栄養価学部, 教授 (90221556)
|
Keywords | ビニルクロライド / 16SrRNA遺伝子 / 病原性細菌 / 日和見感染菌 / ビニルクロライド分解遺伝子 / vcrA |
Research Abstract |
1)Dehalococcoides属細菌により浄化された塩素化エチレン汚染現場(汚染源はTCEでほとんどがすでにc-DCEに変換されている)で出現した微生物群集の変化をTerminal Restriction Fragment Length Polymorphism(T-RFLP)により解析すると共に、出現細菌の16SrRNA遺伝子(16SrDNA)を取得し、その系統解析を行った。その結果、病原性細菌や日和見感染菌に近縁な細菌は検出されず、プロセス自体、危険な細菌の著しい増殖を伴わない、安全な処理であることが確認された。 2)2種類の浄化現場で、塩素化エチレンの完全脱塩素化の鍵をにぎるVC分解遺伝子vcrAの浄化現場内での塩基配列の変化を調査した結果,同じサイト内では同一ではないが、99%以上の相同性を有する極めて似ている遺伝子が検出された。このことからvcrAを保有するDehalococcoides属細菌は、元々1種類であったものが、時間の経過の伴って、汚染現場でゆっくりとその分解遺伝子を変化させている現状が明らかとなった。 3)以上の結果から、浄化現場内でvcrA遺伝子を保有するDehalococcoidesが鍵となる分解者として動き、完全なエチレン化が起きると共に、プロセス自体は全く危険性を伴わないことが明らかとなった。
|
Research Products
(3 results)