2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17208018
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
植松 一眞 Hiroshima University, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (00116542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 穆 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30263734)
安藤 正昭 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (10100976)
吉田 将之 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 准教授 (70253119)
吉田 毅 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教 (30397989)
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Keywords | 神経活動 / キンギョ / 小脳 / 遠隔無線記録 / LSI / 電極 / 遊泳 / ウナギ |
Research Abstract |
1)10ch増幅回路・信号多重化回路・AD変換回路・無線送信回路からなるアナログ・デジタル混載CMOS-LSIの試作と二回の評価を行った。LSIチップの大きさは5mm平方である。また、新規設計による増幅回路の試作・評価と、AD変換回路の設計およびシミュレーションを別途行った。 2)問題の多かった無線送信回路に関しては、デジタル回路からのノイズ侵入の軽減化と、特性の優れたBPSK変復調回路を採用することで、径20mmの送信アンテナと、3V電源を用いて、生きたキンギョ小脳のプルキンエ細胞から金属電極を用いて導出した活動電位を遠隔記録することに成功した。しかし、入力段の増幅回路の性能がまだ不十分なために、その前段に外付けの増幅器を設けなければならなかった。 3)次期LSIに搭載する予定の新規設計の個別増幅回路は低雑音特性、低電気消費量、高インピーダンス化、小型化などを実現した。さらに、新規のAD変換回路も高分解能と低電力消費量を実現することが実証され、これらを元に来年度試作されるLSIは、高性能かつ小型化(2.5mm平方)した画期的なものになる見込みである。 4)魚類の脳機能では、脳が無くとも胴部が統率のとれた波状運動をすることのできる、例外的に極めて自律性の高いウナギの遊泳制御機構に注目し、本年度は脊髄に繊維を延ばす脳内ニューロンを網羅的に標識し、これまで未記載の新規ニューロン集団を見いだした。 5)これまで議論の乏しかった魚類脳の総ニューロン数をキンギョにおいておよそ1億個と見積もった。
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Research Products
(2 results)