2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17300227
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
駒城 素子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (10077480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 富市 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80016592)
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Keywords | 衝撃圧縮 / たたき洗い / 多成分人工汚染布 / 布の屈曲 / 水流 / 高速度ビデオカメラ / 水しぶき / 機械力 |
Research Abstract |
多成分人工汚染布と綿白布をそれぞれ5枚ずつ交互に重ねた積層布に洗剤液を含ませ、垂直方向から円柱錘を落下して汚れの脱落の程度を汚染布の表面反射率から算出した.一方落下衝撃によって発生する水流特に水しぶきを高速度ビデオカメラにより撮影し、水しぶきの面積(解析ソフトImage Jで算出)を数量化した.その際、洗剤水溶液の対繊維含水率,および円柱の落下距離を変えて実験した.さらに落下実験後の布の表面状態をデジタルマイクロスコープにより観察した. その結果,以下のことが明らかになった. 1.汚染布の洗浄状態 汚染布の洗浄性の平面分布を観察すると、円柱が落下して布と接触する部分に相当する中央部(A)、その外側の環状領域(中央周辺部B)、さらにその外側の(B・II)領域、周辺部(C)に分けられる.積層布の最上部に位置した汚染布においてはB・II領域が見いだされる、すなわち二重のリング状に洗浄される. 2.含水率と洗浄効率 (1)高含水率では,上層部・中間層汚染布の洗浄性が高まる. (2)含水率290%以上では却って洗浄効率は低下し、逆効果となる, 3.落下距離と洗浄効率 (1)落下距離を大きくすると,高含水率では上層部・中間層の洗浄性が高まる. (2)落下距離=運動エネルギーと洗浄効率の関係には含水率が影響を与える. 4.高速度ビデオカメラによる観察 中央周辺部B・Iに相当する部分では大量の水しぶきが生じており,その量(面積)と中央周辺部B・Iの洗浄効率には相関性が成立する. 5.衝撃圧縮実験の前後で布表面の状態に差はみられない.すなわち損傷は生じない.
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Research Products
(3 results)