2007 Fiscal Year Annual Research Report
地球環境変動の下でのモンスーン地域の流域環境管理に資する水文地形学的基礎研究
Project/Area Number |
17300298
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
田村 俊和 Rissho University, 地球環境科学部, 教授 (00087149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島津 弘 立正大学, 地球環境科学部, 教授 (90251909)
小松 陽介 立正大学, 地球環境科学部, 講師 (90386516)
瀬戸 真之 立正大学, 地球環境科学部, 助手 (10386518)
小玉 浩 立正大学, 地球環境科学部, 非常勤講師 (90298084)
山本 博 (独)農業・食品総合研究機構・畜産草地研究所, 資源循環・溶脱低減研究草地サブチーム, 上席研究員 (00355075)
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Keywords | 地形学 / 流域環境 / 降雨-浸透-流出過程 / 谷頭凹地 / パイプ流出 / 凍結-融解 / 風衝砂礫地 / 土砂礫移動 |
Research Abstract |
1.仙台付近の丘陵地谷頭部における継続観測の結果を解析し,厚い土層をもち貯留能の大きな谷頭凹地上部と,透水性は高いが容積が限られている谷頭凹地下部との組み合わせが,パイプ形成を通して表流水の発生を促進・調節している機能を解明した。また,谷頭凹地の形成・維持過程についても考察を深めた。 2.浅間火山南麓の開析谷において継続してきた観測の結果を解析して,黒ぼく土A層中の速やかな降下浸透とB層中の側方浸透とにより供給される流出と,その下位にある後期更新世火砕流堆積物を通り地形的流域を超えてはるかに広い範囲から集水する流出とが,河流を涵養していることを実証した。 3.奥羽山脈南部の海抜900mに満たない御霊櫃峠において観測を継続すると同時に蓄積された観測結果を解析し,北海道大学低温科学研究所での凍上実験も交えて,最大で一冬1mに達する角礫移動の大半が霜柱クリープによることをほぼ解明した。加えてフロストクリープやジェリフラクション等も関与している可能性がある。また,強風下での裸地の形成・拡大および角礫生産のプロセスについても見通しを得た。 4.温帯の変動帯(屋久島)と安定帯(英国南部)および熱帯(フィジー)における調査結果を介して,河道の縦断形および河谷の横断形に特徴をもたらしているとの仮説を裏づける知見を得た。 5.茨城県北部のチャート山地における岩盤地すべりにおいて,地すべり土塊の方向性と地質構造との関係,小流域ごとの基底流量,および水質と地質との関係等に関する基礎的知見を蓄積した。 6.その他,植生立地への地形プロセスの影響に関する研究等の結果もあわせて,温帯モンスーン地帯河川の上・中流域において現在進行中の地形変化過程およびその相互関係の特徴を把握し,それが今後の気候変化にともなってどのように変化し,流域環境にどのように反映されるかの考察に資するものとした。
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Research Products
(16 results)