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2006 Fiscal Year Annual Research Report

自然水城における光化学反応の環境科学的評価

Research Project

Project/Area Number 17310010
Research InstitutionThe University of Shiga Prefecture

Principal Investigator

大田 啓一  滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (80022250)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伴 修平  滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (50238234)
須戸 幹  滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (50206570)
丸尾 雅啓  滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (80275156)
Keywords光化学反応 / 水圏化学 / 溶存有機物 / 腐植物質 / 琵琶湖
Research Abstract

琵琶湖水中における水中光化学反応のスケールを観測と実験から推定するために、溶存腐植物質を指標物質として選び、その鉛直濃度分布の季節変化を観測する一方で、反応の詳細を解析するために光化学分解実験を実施した。
一年間を通しての観測からは、腐植濃度の季節変化に関して次のことが明らかになった。
(1)溶存腐植物質の濃度は、2-3月には、水温プロファイルと同様に、表層から湖底まで鉛直的に一様となること。
(2)春から夏に向かって、表層での濃度現象、水温躍層付近での濃度上昇、湖底での濃度上昇が顕著になること。
(3)秋から冬にかけて、鉛直的な濃度変化は次第に小さくなり、濃度一様なプロファイルに近づいていくこと。
このような季節変化をもたらす原因を探るために実施したいくつかの室内実験から、つぎの結果を得た。
(4)春から夏の表層における腐植の濃度減少は、腐植の光化学分解によること、また夏の晴天日における腐植物質のフロオロフォアの半減期は5時間であること(太陽光による光分解実験より)。
(5)夏季の水温躍層付近における腐植物質の濃度上昇は、プランクトンなどの生物粒子がバクテリアによって腐植物質へと変質することによって引き起こされること(植物プランクトンと懸濁態粒子の生分解実験から)。
(6)堆積物表面から水中に拡散した腐植物質が湖底付近の腐植濃度を上昇させること(堆積物の滲出実験より)。
本研究においては、農薬の光分解性についても検討を加えた。農薬としては除草剤のシメトリンと殺虫剤のMEPを用い、これらの光照射実験から次のことが明らかになった。
(7)MEPは速やかに光分解し、腐植物質が共存する自然水中では、晴天時、2日間で濃度が半減すること。
(8)シメトリンは光分解しにくく、水中に残留すること。これは琵琶湖水中からシメトリンが常時検出されることと調和的である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] In situ generation of refractory organic compounds in Lake Biwa, Japan2006

    • Author(s)
      C.Nohda, S.Ban, M.Maruo, K.Ohta
    • Journal Title

      Proceedings of the Second Japan-Korea Symposium on Limnology

      Pages: 18-23

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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